1番廣岡、2番塩見。嫌いじゃないよ。

ヤクルト12-2阪神

阪神先発がサウスポーの高橋遥ということもあって、1番廣岡、2番塩見という思い切った1,2番コンビが実現した。消化試合だからこそのオーダーということも言えるのだが、こういったオーダーは個人的には嫌いではない。2011年のCSで1番山田、2番上田という1,2番コンビが実現して以来のワクワク感を感じる1,2番コンビとなった。

今シーズンの開幕前、このブログでも若手野手陣の飛躍に期待を込めた記事を書かせてもらった。その当時は、今シーズンのブレイク候補として、塩見、廣岡、村上の3人の名前をよく挙げていたと思う。最も期待値が高かったのが塩見であり、次に期待値が高かったのが廣岡である。しかし実情はと言うともう少し時間がかかると思われた村上が大ブレイクし、廣岡、塩見は1本のヒットを放つのに大苦戦するというシーズンになってしまった。それでも、先に底を脱した廣岡と先日の試合でようやくヒーローとなる決勝打を放った塩見が組む1,2番がこのタイミングで誕生した。身体能力、潜在能力の高さは評価されている2人が組むスケールの大きな1,2番はそれだけで魅力的である。しかしこういった若手の抜擢もあくまでも試験的なものであり、私達ファンの期待値と比例して結果を残し続けるケースは稀である。
2011年CSの山田、上田の1,2番にも私は大いに興奮したのだが、山田が一気にスーパースターへの階段を上って行ったのとは対照的に上田はレギュラーを掴みきれず、今ではベンチ要員としてチームを支える存在となっている。プロの世界はそれ程厳しい世界と言うことである。
それでも廣岡、塩見にはそれなりの期待をしたくなる理由がある。廣岡の飛距離の出る打球は魅力的だし、今日のゲームで3ベースを放った際に見せたベースランニングでの抜群の加速は魅力十分だった。そして塩見も先日のゲームでの決勝打の勢いを持続するようにチャンスの場面でタイムリーを放ってみせた。2人とも守備ではエラーを犯すなど中々レギュラーを掴めない理由が見えてくる場面もあったのだが、廣岡も塩見も今は小さくならずに思い切りバットを振って、思い切りグランドを駆け回ってもらいたい。細かい野球ももちろん必要なのだが、この2人にそんな事を教え込んでもプレーが小さくなってしまいそうで心配である。今は本能の赴くままにプレーし、徐々に角の部分を削って行ってくれればと願う。今日は2人共々結果を残したこともあり、この1,2番コンビが非常に魅力的に映った。

その他の選手では山田哲が2安打2打点で打点を90に乗せ、バレンティンはホームラン含む猛打賞でチームの勝利に貢献してみせた。バレンティンに関しては、守備、走塁面でのマイナスも大きいのだが、それでもここまで打率.285、ホームラン32本、打点89という数字を残してくれている。怪我で長期離脱したシーズン以外は、安定して30本以上のホームランを放っているのが素晴らしい。打撃と言う部分に特化して見ればやはり超一流の打者であることを再認識する事が出来た。

投手では先発の山田大が両コーナーを広く使ったピッチングで阪神打線に自分のバッティングをさせなかった。7回には味方のエラーも絡んだ中で2点を失い、またしても後1アウトが奪えずに7回を投げ切れなかったのだが、これだけ投げてくれれば十分である。開幕に出遅れながらも後半戦は安定感のある投球でヤクルトの勝利に貢献してくれている。来シーズン以降のことを考えた時にもこの山田大の存在は大きいものとなりそうである。とにかくコンディショニングだけには気を付けて、万全の状態で来シーズンの開幕を迎えてもらいたい。来シーズンも先発で見てみたい投手である。

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コメント

  1. k より:

    苦手な阪神に勝ち越しは監督とヘッドコーチの退任で選手も吹っ切れたのかなと感じた試合でした。
    広岡・塩見の1・2番はロマンはありますね。相手チームもこの二人は嫌なんだと改めて感じましたね、広岡は当たれば大きいのありますし塩見は塁に出ると足があるから投手は気を使う二人なんでしょうね。
    ただ二人とも野球脳は低く守備含めて育てて使うには時間が掛かるのは間違いないですけど来年、塩見にはナイターでの出場機会を与える、広岡はこの日もエラーで内野守備は厳しいので外野へのコンバートさせる。現状失点を防げないレギュラー外野よりはこの二人が守った方がマシになるとは思いますかね(やっぱり守備範囲が狭いのと肩が弱い外野陣だと犠牲フライとランナー2塁からの補殺の可能性が限りなく低いのは防御率も改善はしないですから)
    山田大は狭い神宮で試合を作っていたので広い球場の方が投げやすいんでしょうね。
    これで5勝で石川と貯金をしてる数少ない先発ですから来年のローテはほぼ確定でしょうね。
    最後に大引も退団ですね、ヤクルトも世代交代を急激に進める方針になりましたね。
    バレンティンの去就も不確定ですから来年のヤクルトは誰がどこの守備位置が効果的なのか秋のキャンプで早く決めないといけないかもしれませんね(新外国人を連れてきてもどこを守らすか、また村上・広岡の守備位置をどこに固定するのか新しい監督の手腕が試されますね)

  2. 超匿名 より:

     僅差で敗戦という展開が今季は多かったので、甲子園の阪神戦でこういった左うちわの試合が見られるとは意外でした。
     廣岡はあれで意外に四球も選べてますから、1番の役割を十分果たしてくれましたね。塩見もどんな当たりであれ、この前のタイムリーで楽になったのかこの試合も結果を出してくれてよかったです。山崎も弱肩という欠点はありますが、限られた機会の割に結果を残してますね。
     山田は高梨と違い先発で5勝目をあげてくれましたね。エラーがなければもう少し投げれるかと思いましたが次回に期待ですね。
     

  3. FIYS より:

    > kさんへ

    廣岡に関しては、自信を付ければ一気に伸びそうな雰囲気もあるんですけどね…1回ミスをすると引きずる部分はありますよね。ショートで安定すればチームにとっては大きいですが…厳しいですかね。

  4. FIYS より:

    > 超匿名さんへ

    塩見と山崎対照的なタイプですが、現状実践向きなのが山崎ということになりますかね。塩見も肩はそれ程良くないんですよね… 

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