梅津いいなあ。

ヤクルト０－１２中日

序盤は田川と梅津の投げ合いとなっていたのだが中盤から大きく試合が崩れてしまった。終わってみれば０－１２ということでヤクルトにとっては大敗となってしまった。
それにしても梅津は中々良い投手である。昨年のドラフトの時点で「積んでいるエンジンが違う」との高い評価を得ていた投手なのだが、実績のなさと怪我への不安もあり、個人的にはかなり育てるのが難しいタイプではないのかな？と想像していたのだが、これで先発で4勝ということで来シーズン以降一気にエース候補に名乗りを上げるような投げっぷりである。先発として期待できる右の本格派ということで大いに注目してみたい。

今日は田川の前に梅津である。基本的にはストレート、スライダーフォークという３つの球種で勝負するタイプの投手なのだが、まずストレートで押して行けるのが魅力的である。勝負球で使うフォークも空振りが奪えるもので武器となる。スタミナという面ではまだ不安はあるのかもしれないが、コンディショニングさえしっかり整える事が出来れば1軍でも十分通用する姿を見せてくれている。私は東洋大三羽烏の中では上茶谷、甲斐野の方を高く評価しており、梅津はプロの世界で即戦力としての評価は難しいと感じていたし、まずはリリーフからになるのかな？と思っていたため、このタイミングで先発として出てきた事に驚きを感じている。上茶谷、甲斐野もルーキーとして1年間投げ続けたということで素晴らしいのだが、現時点では梅津の底知れないポテンシャルに強く惹かれている。セリーグを代表するような投手に育つ可能性もありそうである。

ヤクルト先発の田川はその梅津と比べてしまうとどうしても見劣りしてしまうのだが、5回までは1失点と前回に続いてある程度の結果は残してみせた。田川も本来は右の本格派としてプロの世界で生き残りたいと感じていた投手だと思うのだが、様々な経験をする中で今はカットボールなどを多用しながら打たせて取る投球に活路を見出している。まだ組み立てという部分で余裕がないように感じる場面があり、コントロールにもスタミナにも不安はあるのだが、それでもシーズン終盤に先発としてある程度投げれた事を自信に変えてもらいたい。6回に崩れてしまったがまずまずの出来だったのではないだろうか？
田川の後を継いだ坂本は厳しい場面での登板となってしまったのだが、そのピンチを抑える事が出来なかった。ここ数試合疲れもあってかボールのキレを感じなくなっている。いいボールは持っていると思うのだが、調子の良い日以外は苦労している印象である。リリーフでやっていく可能性が高い投手だけに調子が良くなくても相手打者を抑える術をこれから覚えていかなければならない。

野手陣の注目は消化試合ということもあり、1番レフトで起用されたドラフト4位ルーキーの濱田だった。4打数ノーヒットと結果は出なかったのだが、打席での雰囲気は良く、初の1軍の舞台でもしっかり自分のスイングを貫く事が出来ていた。明豊高校2年次の甲子園での爆発が印象的なのだが、とにかくこの選手は打席で落ち着いているように感じるのが素晴らしい。甲子園で見たときにも感じたのだが、ちょっと他の選手とは違うものを身に纏っている印象がある。「さわやかな良い子」が多いと感じる最近の甲子園なのだが、この選手にはそういったものよりも「図太さ」のようなものが感じられたことをよく覚えている。是非自分の世界を持った打撃職人のような選手に育ってもらいたい。楽しみな選手である。


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