例年より開幕が早い今シーズンは、オープン戦も例年に比べて前倒しとなっている。練習試合、オープン戦と実戦も数試合行われたため、「2020年キャンプのポイント」の記事に沿って、ここまでのキャンプ、オープン戦を振り返ってみたい。
①新戦力チェック
・まずは新外国人選手を見ていきたい。事前記事で「シンプルに見てみたい。」と書かせてもらったエスコバーに関しては、まずは守備でその実力を示してくれた。柔らかいグラブ捌きと中南米系の選手らしいボディアクションはそれだけで「一見の価値はあるな。」と感じさせてくれた。出来ればショートとしてフルシーズンを戦ってもらいたいのだが、そこまでコンディションを仕上げられるかどうか?という部分がポイントになりそうである。日本人選手では中々見られない動きを見せてくれるだけに、見る方にとってはとても魅力を感じる選手である。打撃に関しても今のところ日本の野球に慣れようとしている雰囲気が伝わり「悪くはないかな?」と感じている。
イノーア、クックに関しては、これからしっかりチェックしたいのだが、クックは、制球面とセットポジションでの投球が大きな課題となりそうである。今の所不安面の方が大きいかな?といった印象である。
イノーアもほとんどチェック出来ていないのだが、今の所自滅するタイプには映らないだけに、イノーアの方が面白そうかな?という印象である。
大卒新人3投手もキャンプからそれぞれアピールはしてくれている。
吉田大喜は、先日の広島とのオープン戦で2回をパーフェクトに抑え込んでくれた。日体大の先輩である松本航、東妻を足して2で割ったような投手だな。という印象である。ストレートでも変化球でもストライクを取ることに苦労していなかったため、ある程度のレベルでは投げれそうな雰囲気がある。ルーキーにしては身体も出来上がっている印象であり、楽しみである。
杉山は吉田大喜と同日の広島戦に登板したのだが、こちらは打ち込まれてしまい、自らのミスも絡んだ中で予定投球回数を投げ切れずに降板するという激苦デビューとなってしまった。それでもこの時期にしてはストレートの球速表示は出ており、持っている能力の高さは見せてくれている。周りのライバルに流されることなく、自分の投球を突き詰めて行ってもらいたい。
大西は、日本ハムとのオープン戦で1イニングを三者連続三振で抑えるという衝撃のデビュー戦となった。縦変化のボールをカウント球にも勝負球にも使える印象であり、これならリリーフとしても面白いかな?と感じさせてくれた。
移籍組の今野、長谷川に関しては「早い仕上げでアピールしているな。」という印象である。今野は質のいいストレートと変化球を持っており、フィジカル面で問題がないのであれば、リリーフとして使えそうな雰囲気がある。長谷川もやはりボール自体はキレを感じる。長谷川は本来であればじっくり先発として開花を促したい気持ちにもなるのだが、チーム事情がそれを許さないかもしれない。
②投手編成
・開幕まで1か月を切っていることもあり、ぼんやりとではあるが輪郭が見えてきているように感じる。
先発は、小川、石川が順調に仕上げてきており、そこにスアレス、イノーアが加わる可能性が高いのではないだろうか?クックの状態によっては、変則的なローテも考えられるため、この5人+高橋、高梨、吉田大喜辺りが先発候補になるだろうか?やはり枚数的に厳しいためイノーア、吉田大喜には何とか先発ローテに食い込んでもらいたい。
リリーフについては梅野の状態が気掛かりではある。正直石山、マクガフ、梅野の3枚を軸に考えたいという部分はあると思う。このうちの1枚でも欠けてしまうと、リリーフ陣はかなり厳しくなってしまう印象である。それでも2018年シーズンに結果を残した中尾に復調の兆しが見えていることは心強い。左のパワータイプは希少価値が高い。経験値もあるため期待してみたい選手である。
その他には実績組のベテラン近藤に、先程新戦力の所で名前を挙げた大西、今野、長谷川辺りが上手く機能することを願うばかりである。ここに清水、星辺りも加わってくれると良いのだが…流石に不確定要素が多過ぎる印象である。リリーフで使えそうな外国人投手がマクガフしかいないという編成自体私は不安を感じている。
③捕手争いが面白い
・ここは予想通り面白い争いが繰り広げられていると思う。最も正捕手に近いであろう中村がしっかり実戦に顔を出している中で他の捕手のアピールする機会は限られているのだが、西田は打撃でアピールし、古賀は捕手としての総合力でアピールしてくれている。松本直、嶋も自分の居場所を必死になって確保しようとしている。嶋加入による相乗効果はありそうである。特に古賀は高卒4年目とまだ若いのだが、捕手らしく守備でも攻撃でも頭を使える印象がある。楽しみな捕手である。
④奥川のコンディション
・右肘の炎症が心配された奥川なのだが、ここまで2軍で慎重に調整をしてきている印象である。2軍スタートとなった中であわてる必要性はなくなった。先日ブルペン入りし、投げるボールの迫力は首脳陣、関係者に高く評価されている。奥川の凄さはボールの質だけでなく、ピッチャーとしての総合力、駆け引きの高さという部分も加えてのものである。先々が楽しみになる投手であることは間違いない。球団が描いているビジョンを本人としっかり共有した中でコンディションを整えていってもらいたい。
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コメント
先発ローテは、石川、小川、高橋、外人3人を2度中5日か中6日で登板→抹消→中10日以上で登録する、高梨、新人の誰かみたいな開幕ローテになるのかと想像しますね。
実は気になっているのは、
2軍にいる2名。
阪神キラーの山中と、8月下旬から何度か先発した田川。
彼らには登録即先発し、翌日抹消、中10日以上で先発。そんな繰り返しでまずはそんな感じで良いので、上手い事先発で運用してほしい。
あと、思うところ。
小川、石川は開幕、開幕2カード目は仕方ないが、そのあとはカード初戦に登板は止めていただきたい。
今年の日程だと、5/4以外は月曜日試合なく、火曜、金曜のカード初戦にエースクラス当たるのがずっと続き、先発として計算できる相手をわざわざ強い相手にぶつける必要はないわけでそのあたり、高津監督、斎藤投手コーチにはローテを上手い事やりくりしてほしいもの。
清水昇を先発と考えているみたいだが、彼は先発でペース配分考えると、球威落ちるのでリリーフ専念させてほしい。まずは6回から2イニングとかで行き、理想はセットアッパーで50登板、60イニングを目指してほしい。
中尾が復活傾向で、長谷川も良さそうなんで、
ハフのいなくなったリリーフ左腕を何とか壊さない程度でやりくりしてほしい。
梅野は昨年の投手コーチの酷使でだいぶヤバいことになっていそうね。
交流戦あたりで1度リフレッシュ休暇させるチャンスはあったのにそれをやらなかった反動はでるでしょうね。
伊藤智のトークショーに行ったときに、
今野は使えるが、練習好きでなく体力ないので、1ヶ月使ったら、1度リフレッシュしたりしないといけないそうですね。
本当、高津、斎藤のメジャー経験者コンビの運用は本当期待したい。
昨年みたいな勝っても負けてもどさくさまぎれに梅野みたいな起用だけはやめてほしい。
昨年、風張や中尾いなかったのは何気に痛かったのでね。
> タラちゃんさんへ
高津監督、斎藤コーチがどんな投手運用を行うか見物ですね。おそらくリリーフ陣の負担を軽減させるような運用をすると思うのですが、そのことによって勝ちを落とすゲームも出てくると思うんですよね。そこでファンが我慢できるかどうか?という部分も出てくると思います。
先発陣に関してはイニングを喰えそうなのが小川くらい(強いて言えばイノーアも期待できるか?)しかいないのが気になります。