2020年 練習試合②

今日で予定されていた開幕前の1軍の練習試合が終了となった。正直チーム状態は決して良くはないと感じるのだが、開幕は迫ってきている。今日は以前挙げていたキャンプ、オープン戦のポイントに沿って、振り返りを行いたい。
過去記事はこちらから→「2020年 キャンプ・オープン戦③

①新戦力チェック
・まずはエスコバーである。正直打撃に関しては、最後の最後まで状態を上げることが出来なかった。3月の練習試合で多少日本の投手に慣れてきたかな?と感じさせてくれる部分もあったのだが、休止期間を経て、また状態が下がってしまった印象である。それでも全力でプレーする姿は好感が持てるし、守備に関しては、さすがメジャーで長きに渡って遊撃手を務めたことはあるな、と感じさせてくれる。西浦もコンディション不良も重なり、開幕ゲームではおそらく遊撃手としてスタメン出場するのではないだろうか?まずは守備でチームに貢献してもらいたい。
・投手陣ではまずはイノーアだろう。球威、コントロールともに今の所文句のつけようがない。後はスタミナ面だろうか?私はブキャナンの評価も高かったのだが、そのブキャナンの穴を埋めることが出来そうな投手が出てきたことはチームにとってもプラスポイントである。
その他ではソフトバンクから移籍してきた長谷川が粗削りながら想像通りの威力あるストレートを軸にいいピッチングを見せてくれている。まだまだ細かい部分で修正点は多く、安定感に欠ける部分もあるのだが、若さと勢いで短いイニングを突っ走ってもらいたい。リリーフの一角に食い込みそうである。
注目されて大卒ルーキー三人衆に関しては、杉山はまだまだ実戦では厳しく、2軍で鍛えることが濃厚だが、吉田大喜、大西に関しては、1軍ボーダーのラインにいると思われる。吉田大喜に関しては、3月にコンディション不良で離脱したのだが、開幕前に無事戻ってきてくれた。しかし実戦を積むことが出来ておらず、いきなりの先発起用はちょっと難しいかな?と感じている。先発で行くのであれば、2軍で調整をしてからになるのではないだろうか?今後の起用法に注目である。
大西は今日のゲームで登板したのだが、ストレートも変化球もある程度まとまっている。特徴が見えづらい部分もあるのだが、リリーフの便利屋として1軍に残る可能性もあると思われる。

②投手編成
・投手陣の立て直しという部分は高津監督に課せられた1番のミッションだと思うのだが、開幕を前にしても中々光が差し込んでこない状況である。先発はおそらく石川、小川、高橋、イノーア、スアレスまでは確定でそこに高梨、山田大、吉田大喜のいずれかが入ってくる形になると思われる。しかし先日も書いたようにイニングを喰える投手があまりにも少ないことが気になっている。早い段階で奥川待望論が出てもおかしくない陣容である。
・リリーフ陣はとりあえず、マクガフ、石山に目途が立ったのはプラス材料である。この2人で8回、9回を任せることになるのだろう。その他には梅野、清水、長谷川という若手が7回候補として名前が挙がってきそうである。実績で言えば梅野なのだが、清水のコントロールの良さも秀逸である。ルーキーイヤーは苦しんだのだが、リリーフとして存在感を出してきてくれている。開幕時点ではこの5人が中心となりながら、ビハインドのゲームでは大西、五十嵐、坂本、星辺りが投げることになるだろうか?
とにかく先発陣が投げてみなければ分からないような投手が多いため、リリーフ陣は量が求められてきそうである。

③正捕手争いが面白い
・このポイントに関しては、まずは中村にどっしり正捕手を務めてもらいたい。ある程度打撃で結果を出せるようであれば中村を軸にして戦うことが一番であると思われる。数年間悩みに悩んでいる姿があった打撃面で昨シーズン辺りから復調してきており、今シーズンもある程度は数字を残してくれそうな雰囲気はある。下位打線でアクセントを付ける役割を果たしてもらいたい。
中村以外では総合力で勝負の若手捕手古賀、打撃でアピールしたい西田、他選手への影響力が高い嶋辺りでベンチ入りを争いそうである。個人的には野球センスの高さを感じる古賀には何としてでもベンチ入りを果たしてもらいたいと感じている。

④奥川のコンディション
・今の所奥川自身のコンディションに関しては、悪い話は聞こえてこない。順調に実戦経験を積めるようであれば7月には1軍デビューがあり得るのではないだろうか?それ程までにヤクルト投手陣の状態が不甲斐ない。もちろん焦らずに調整させたいところではあるのだが、今のヤクルトに奥川以上の投手は何人いるのだろうか?アクシデントがなければ早い段階でデビューせざるを得なくなる気がしている。

※その他ではやはり山田哲、塩見、西浦のコンディション不良が気になっている。山田哲に関しては、高津監督のコメントを見ていると開幕には間に合いそうなのだが、どこまで状態を戻せるだろうか?高津監督のコメントを信じたい一方で練習試合ラスト2試合でセカンド西浦、荒木を試しているのが妙にリアリティーを感じ(西浦出場予定のゲームは中止となりましたが…)、山田哲の状態がそれ程良くないのではないか?と疑いたくなってしまった。今のヤクルトで山田哲を欠くこととなれば、その衝撃は計り知れない。
そして塩見に関しては、今日の2軍のゲームで復帰したようなのだが、どうしてもチャンスを活かすことが出来ない雰囲気が続いていることが気にかかってしまう。本来であれば開幕からレギュラーとして期待したいのだが…開幕直前で躓いてしまった。このあたりの勝負弱さを払拭するシーズンにしてもらいたいのだが…
練習試合で絶好調を維持しており、開幕スタメンもなくはないと感じていた西浦も今日のゲームを欠場し、コンディション不良との情報も入ってきた。塩見同様非常にタイミングが悪い。いわゆる「持っていない。」というやつである。バレンティンを放出し、代わりに獲得した外国人野手は守備型のエスコバーということで打線の迫力不足は気になる所である。山田哲はもちろんのこと、塩見、西浦も欠けてはいけないピースである。開幕時はどんな状態まで戻してくれるだろうか?

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コメント

  1. タラちゃん より:

    今シーズンはずっと6連戦。金曜雨天中止ですと、MAX9連戦になるわけで、
    如何に上手いこと捨て試合。
    ベテランやけが人を無理させないように、そして若手や出番少ない選手を使ってモチベーションをキープすること。
    特別ルールで、ベンチ入り26人。1軍登録人数31人に、外国人登録5人で試合出場は4人まで(野手、投手4人は不可)となり、上手いこと運用してほしい。

    例えば、6連戦以上のときは、真ん中1試合で捨て試合(若手使う試合)を作る運用してほしい。
    個人的には6連戦ならば金曜は、当日移動日でもあるし、相手はエースが投げる日なんで、そういう日にしても良いのでは?

    リリーフの勝ちパターンで使えそうな投手がかなりいるので、
    オープナーを使ったり、いろいろと考えることでしょう。

    捕手は中村が正捕手で古賀サブはほぼ確定で、1塁兼任の西田とバッテリーコーチ実質兼任の嶋。どっちを残すのか?それとも4人制にするのか?気になるところ。

    ローテは、
    石川、小川、山田大
    イノーア、スアレス、高梨でなりそうで、
    髙橋は再調整みたいですね。
    個人的には3カード目の頭、石川を避けて、高橋もしくはルーキーのだれかに投げてもらうとかして、石川、イノーアっていう計算できる投手にエースぶつけない方法を考えてほしいもの。
    あとはリリーフ良いので、オープナーあっても良いかと。

  2. FIYS より:

    タラちゃんさんへ

    高橋を2軍で再調整させるというのは、アクシデントでないのであれば個人的には反対です。昨シーズンからの課題はそのまま残っていますが、投げるボールは素晴らしいので…

    投手運用に関しては年間通して注目していきたいですね。

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