イノーアブレーキ、西浦大爆発は想定外。村上サヨナラ満塁弾は想定され得る最良の結果！

ヤクルト９ｘ－５広島

イノーアが前回の登板に続いて打ち込まれ、広島に主導権を握られてしまったのだが、この試合も５番に入った西浦の２発の同点弾で喰らい付き、最後は４番村上がサヨナラ満塁ホームランで試合を決めてみせた。ド派手なサヨナラ劇である。

イノーアの２試合続けてのブレーキは私の中では想定外である。前回の登板では立ち上がりに掴まってしまったのだが、このゲームでは上手く立ち上がることが出来ており、このままスイスイ投げてくれればと思ったのだが、２回は２アウトからピンチを招き、３回は４連打などで４点を失い、結局この回で降板となってしまった。
ハイライト映像と一球速報を追っている限りでは、そこまで悪い投球には思えないのだが、前回の阪神戦でも今回の広島戦でも打ち込まれてしまっている部分が気になる所である。オープン戦、練習試合での安定感からすると個人的には開幕ローテに入った投手の中で最も期待値が高かったのだが、結果が残せていない。個人的にはこのまま先発で起用し続けてもらいたいと思っているのだが、３回４失点で降板という結果はあまりにも寂しいものである。

打線では、二日続けて５番に入った西浦（この試合はショートでの出場）が、同点ホームランを２発放つという見事な活躍を見せてくれた。九里のスライダーを左中間スタンドに運んだ１本目もフランスアのストレートを左中間スタンドに運んだ２本目も思い切りの良いスイングが出来ており、昨シーズンまでとは打席での考え方を変えたのではないか？と思わせるような見事なホームランだった。結果を恐れずにある程度割り切って打席に入ることが出来ているのではないだろうか？それでなければあれだけ思い切ったスイングは出来ないのではないだろうか？
それにしてもフランスアの高めのストレートを左中間スタンドに運んだホームランは驚きだった。フルカウントからの高めのボール球を上からしっかり抑え込んで捉えたホームランだったのだが、フランスアの力のある高めのストレートに反応し、あれだけ完璧に捉えるというのは簡単にできる芸当ではない。プロ７年目、これまで何度もチャンスがありながら不動のレギュラーを獲得するには至らなかった西浦が今度こそはチャンスをものにすることが出来るだろうか？村上の後ろを打つ５番打者が固定されればチームにとっては非常に大きな出来事となる（まだ２試合活躍しただけなので気が早いですかね。）。

そして試合を決めたのは、「４番村上」だった。多くの解説者が言うように２０歳とは思えない「４番の風格」が漂っている。体格、面構え、打席での落ち着き、打撃フォームなど全てが相まって醸し出せるもの（まあ初めて出場したルーキーイヤーのゲームから打席での風格はありましたけどね。）だと思うのだが、今のヤクルトで相手バッテリーが最も怖さを感じている打者は青木でも山田哲でもなくこの村上なのではないだろうか？
本人がヒーローインタビューでも語っていたのだが、開幕戦では延長１０回に２アウト満塁で打席が回りながらあえなく三振に倒れ、ゲームを失ってしまったのだが、この試合では、坂口四球、山田哲内野安打、青木ヒットで巡ってきた０アウト満塁のチャンスで広島の新外国人投手スコットの外角高めのツーシームを完璧に捉えるレフトスタンドへのサヨナラ満塁ホームランを放ってみせた。広島バッテリーからすると想定より多少ボールが中に入ってしまったという部分はあったのかもしれないが、あのコースのボールをレフトスタンド中段辺りへ運んでしまうのだから今後も対村上の配球には苦心することになるのではないだろうか？これぞまさに「４番」である。末恐ろしい２０歳である。

P．S　反撃の口火を切ったのは代打西田のホームランだったのですが、約３年ぶりのホームランということでそのことに驚いてしまいました。打撃でアピールしたいタイプの西田がこれだけ打てなければ、中々出場機会も増えませんよね。この一発をきっかけにしてもらいたいですね。


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