高卒5年目高橋君と高卒４年目寺島君

ヤクルト０－６DeNA

明日からホーム神宮に戻ってのゲームとなるのだが、今日のDeNA戦では山田哲、青木をスタメンから外してきた。山田哲は明らかな不振（おそらくフィジカル面に何らかの課題が出ていると思われる。）、青木は疲労と死球の影響があるだろうか。そんな中で始まったゲームは高橋が初回に３点を失い、打線はDeNA大貫の前に完璧に抑え込まれてしまい、２番手寺島も失点を重ね、ヤクルトファンからするとなんの面白味もないゲームとなってしまった。高津監督の思い切った起用法以外にはそれ程書くこともないゲームなのだが、高橋と寺島について少しだけ触れたいと思う。

高橋は高卒５年目のサウスポーである。龍谷大平安高校時代は豪快なフォームの細身のサウスポーという印象であり、フォームの割に良くまとまった好投手というのが私の評価だった。しかしプロに入って身体が徐々に出来上がってくるとともにボールの威力も格段に増していった。高卒３年目のシーズンでの１軍での登板を見て、その成長ぶりに驚いた記憶がある。そして昨シーズンは先発としての経験も大いに積み、今シーズンは飛躍のシーズンにしたいと考えているはずである。しかし開幕前の練習試合で結果を残せず、開幕ローテの座を失うと、今現在まだ勝ち星を上げることが出来ていない。
今シーズンも素晴らしいストレートを投げ込んでおり、変化球もキレている。だからこそ三振奪取率も高いと思うのだが、試合全体で見るとどうしても安定感に欠ける印象が拭いきれない。「悪くはない。」と言うより「いいボールを投げている。」という印象なのだが、「いいボールを投げていても噛み合わない。」状態が続いている。昨シーズンも今シーズンも同じことを書き続けているため、もう書くことがないのだが、すでにボールの質を褒める段階の投手でないことは確かである。しっかり試合を作って、チームの勝利に貢献する姿を見せてもらいたい。「まだ高卒５年目の２３歳なんだから…」という言葉は出来るだけ使いたくないと思っている。現時点でそれだけの実力がある投手だと思っている。

寺島は高卒４年目のサウスポーである。履正社高校時代は１年次からマウンドを守り、最後の夏には甲子園出場も果たした高校生としては破格の完成度を誇ったサウスポーである。高校１年次にすでに完成度とマウンド捌きという部分で超高校級の評価を得ていた投手なのだが、その反面、目に見えてインパクトの残る数字（球速や奪三振数など）で評価を高めた投手ではなかったため「伸びしろ」という部分で評価が割れていた投手でもある。私自身はこれまであまりいなかったタイプの完成度の高いサウスポーとして「可能性は∞」と評価していたのだが、プロに入ってからは壁にぶつかり苦しんできた。高橋とは違ってボールの質、コントロール自体がプロの１軍レベルに到達せず、本来の自分の投球を見失っているように感じた。堂々としているように見えたマウンドでの佇まいも年々自信を失っているように感じ、ファンとしても心配していたのだが、今シーズンは開幕からここまでリリーフでの登板を重ねている。昨日の記事でも書いたのだが、これだけ１軍で結果を残しているのは初めてであるため、昨シーズンまでとは何らかの変化があったと思うのだが、私自身はまだどのような変化があったのかしっかりとは把握できておらず、そのため寺島を称賛する記事もほとんど書いていない。今日の投球を見ても戸柱、佐野という２人の左打者にホームランを浴びてしまうなど、パッとしない投球に終始してしまった。多少コントロールが安定し、ようやく自分との勝負ではなく、相手と対峙して考えながら投球する段階には入ったのかな？とは思うのだが、どうしても悪い意味での「ベテランっぽさ（ごまかしの投球）」を感じてしまう。高橋とはまた違った部分で苦しんでいる様子が窺える。

高津監督や斎藤コーチの力も借りながら何とかもう一段レベルアップしてもらいたい若手サウスポー２人組である。

今日は打線については特に触れなくてもいいですかね。大事なのは明日からの巨人との３連戦です！

P．S　コロナウイルスの感染拡大は気になりますね。ヤクルトも本拠地は東京ですからね。心配です。


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