小川の快投でチームは蘇ったのか？

ヤクルト７－４DeNA

今週は巨人との2連戦、DeNAとの３連戦という日程だった。ヤクルトのチーム状況からすると「地獄の５連戦」になる可能性が高かった。巨人に連敗し、DeNAとの初戦も嫌な形で落としてしまい、正直７連敗も覚悟していたのだが、昨日のゲームで小川がノーヒットノーランを達成し、連敗を止めると、今日は好調平良を打ち崩し、山中も何とか粘って、勝利を手にすることが出来た。DeNAも怪我人が増えてきており、チーム状態は万全ではなかったと思うのだが、それでもよく勝ち越せたと思う。今週の５連戦を何とか２勝３敗で凌ぎ切り、もう少しシーズンを楽しめそうな雰囲気を作ってくれた。

今日のゲームではついに山田哲が猛打賞と結果を残し、山田哲、青木、村上という自慢の２，３，４番でチームの全打点を稼ぎ出してみせた。チームとして理想的な攻撃である。山田哲は昨日のゲームでも今永からタイムリー２ベースを放っていたのだが、個人的には本調子からは程遠い状態だと感じていた。しかし今日のゲームでは、おそらくは本調子ではない中で３安打３打点に盗塁も決め、スタメンでプレーできるところをアピールしてみせた。正直今日のゲームでのスイングも違和感があり、やはり本調子には程遠いという印象は変わらないのだが、その中でもチームに貢献してしまうのが山田哲である。センスの高さやこれまで培った経験値を活かせるからこそ出来る業なのではないだろうか。２番山田哲が機能するのとしないのとでは、打線の繋がりが大きく変わってくる。今日は機能したことによって、平良をはじめとするDeNA投手陣の攻略に繋がった。
青木、村上もこれまでやられっぱなしだった平良に対して初回から襲い掛かり、青木、村上の連打で先制点を奪うと３回には青木がレフトスタンドに飛び込む、勝ち越しソロホームランを放ち、４回には山田哲の２点タイムリー２ベースの後で青木のタイムリーヒット、村上のタイムリー２ベースが飛び出し、平良をKOしてみせた。青木のホームランは逆方向への力強い一発だったし、村上のタイムリー２ベースは体勢を崩されながらも左中間深くへ運ぶ、驚愕の一打となった。特に村上の一打はちょこんと合わせに行ったように見えたため、左中間にポトリと落ちるような当たりかな？と思ったのだが、打球はセンター神里の頭の上を超えていった。そろそろ村上のこういった打球にも慣れなければならないのだが、それにしても規格外の一打であり、驚かされてしまう。
平良に関しては、今日はこれまでの登板時に比べて多少投球フォームのメカニックの部分でズレが生じたように感じた。リリースポイントにばらつきがあり、自分が思った通りのボールが投げられていない印象が残った。そのちょっとした狂いがあるだけでもこれだけ打ち込まれてしまうのだからプロの世界のレベルの高さを感じることが出来る。今日抑え込まれてしまうと完全にカモにされてしまう可能性があっただけにヤクルトにとっては大きな１勝となった。

山中は前回は初回に倉本に満塁ホームランを浴びてしまい、この一発で負け投手となってしまったのだが、今日も初回から３連打で０アウト満塁のピンチを招いてしまい、危うく前回登板時の二の舞になる所だったのだが、宮崎への押し出し四球による１失点で凌ぎ切り、２回以降の投球に繋げてみせた。正直初回の投球を見た感じでは、序盤KOもあり得ると感じたのだが、初回を最小限の怪我で留めたことによって２回以降はフライアウトを重ねる山中らしい投球を見せてくれた。マウンドでも打席でも「追い込まれた男の意地や執念」を感じさせてくれた。５回２失点でまとめ、２シーズンぶりの白星を手に入れてみせた。３４歳だがまだまだ気力は十分だし、身体も動いている。最後までプロの世界にしがみついてもらいたい。


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