濱田太貴の持つオーラ

ヤクルト９－０DeNA

高卒2年目濱田、大卒２年目中山の活躍などもあり、久々の連勝となった。いい意味で最近の若者らしさを感じさせない濱田の持つ雰囲気に将来大物なるのではないか？という期待を感じるゲームとなった。

濱田のことを初めて知ったのは、明豊高校時代の２年次の甲子園だった。背番号１７を付けた決して身体の大きくない選手が豪快なスイングから長打を連発する姿、打席でのふてぶてしいまでの冷静さに「只者ではないな。」と感じたことをよく覚えている。但しそのふてぶてしいと感じた態度であったり、背番号が１７であったりする部分に多少引っ掛かりを感じたことも事実である。性格面などに何かしら課題などがあるのかな？などと勝手に想像してしまう自分がいた。そんな濱田は高校３年次にも成長した姿を見せ、ドラフト４位ヤクルトに入団した。そしてルーキーイヤーから２軍でまずまずの数字を残し、シーズン終盤には１軍のゲームに出場する機会も得ることが出来た。結果は残せなかったのだが、１軍の舞台でもしっかり自分のスイングが出来る姿に好印象を得たことを覚えている。
そして今シーズンはヤクルト野手陣の不調、怪我もあり、意外と早いタイミングで１軍に呼ばれると巨人菅野からプロ入り初ヒットを放つなど昨シーズン以上に存在感を見せ付けてくれていた。まだまだ１軍レベルには及ばないと感じることもあるのだが、昨シーズン感じたように１軍のレベルの投手と相対しても結果を恐れずに自分のスイングに徹することが出来るのがこの濱田という選手の長所なのだと思う。
このゲームでは３試合続けての先発出場となり、２試合続けての１番起用となったのだが、高津監督を始めとする首脳陣の期待に見事に応えてみせた。５回に飛び出したホームランに関しては、ピープルズの外角低めの変化球に多少泳がされ気味になったのだが、下半身でしっかり粘ってボールを拾うことが出来ており、思った以上に打球が伸びた。昨シーズンの村上を見ているため感覚が麻痺してしまっている部分もあるのだが、高卒２年目のバッティングとは思えないような見事な捌きだった。７回にも満塁のチャンスで２点タイムリーを放ち、その打撃職人ぶりをいかんなく発揮してくれた。まだまだこれからの選手ではあるのだが、濱田の持つ独特のオーラに魅せられる夜となった。

そしてもう一人、大卒２年目の中山は代打で出場すると今シーズン３本目となる代打ホームランを記録した。代打での月間３本目のホームランは、大杉勝男氏に並ぶ球団記録ということだ。年齢的には上なのだが濱田以上に粗さを感じる選手である。しかし濱田同様強く振ることが出来る部分は魅力である。特に代打での登場となれば結果にこだわってしまいそうなものなのだが、好球必打で思い切りよく振り切れる姿は若者らしさを感じさせてくれる。
長打を期待できる若手が次々と現れているのはヤクルトのポジティブポイントである。今後の成長に期待したい。

投手陣は高梨が５回無失点で投げ切ると打線の援護もあり、近藤、中澤、マクガフ、長谷川と１イニングずつ無失点で繋ぐ完封リレーとなった。楽な展開ではあったのだが、しっかり無失点で繋げたことを自信にしてもらいたい。


にほんブログ村