今年はコロナ禍であり、アマチュアの大会も多くが中止となるなど選手のデータも少なく、異例づくめのドラフトとなることが予想される。正直どんなドラフトになるのか読めない部分が多いのだが、今年も自分なりにヤクルトのドラフトについて触れていきたいと思う。
過去記事はこちらから→「2019ヤクルトのドラフト(1)」、「2019ヤクルトドラフト指名選手」
私の中ではヤクルトの2015年以降のドラフトに関しては、まずまずバランスが取れたドラフトが出来ていること、また昨年の会心と感じるドラフトもあったため、今年のドラフトに関しては、正直どんなドラフトを行ってもそんなに文句を付けることはないのではないか?と感じている。ヤクルト球団がどのような意図をもって選手を獲得するか?という部分をシンプルに見守りたいと思っている(近年はドラフトそのものより育成するための施設の脆弱性が大きな課題となっている印象であるが、今回はあくまでもドラフトの記事であるためその辺りは触れないこととする)。
それでも敢えてポイントを上げさせてもらうのであれば、①上位3名の指名の内、野手を2名獲得。②即戦力サウスポー投手。③捕手。という部分を挙げたいと思う。
昨年のドラフトでは1位~4位まで投手で固め、5位、6位で高校生内野手を指名したのだが、私の中では、今年は、昨年獲得した投手の来年以降の活躍に期待し、上位3位までの中でとにかく獲得したい野手を2名確保し、4位以下で投手を指名するという昨年とは優先順位を逆にすることを推奨したい。
もちろんヤクルトの大きな課題として投手陣の崩壊というものはあるのだが、野手陣の高齢化、空洞化というものも課題となっている。村上が飛び出し、濱田、古賀、渡邊、中山辺りも出場機会を得ているが、村上以外はまだまだ未知数な部分が大きい。期待していた塩見、廣岡は伸び悩んでいる。塩見に関してはすでに若手とは言い辛い年齢となっている。そこに山田哲のFA移籍や青木、坂口、雄平、川端らの年齢的な衰えも不安視されるようになっており、野手の補強を怠っては、チーム全体のバランスが崩れてしまうことが予想される。昨年のドラフトで獲得した長岡、武岡がファームで奮闘しており、「この2人の指名が効いているな。」という印象は持っているのだが、今年はその指名を活かすためにも高評価の野手の獲得に向かってもらいたい気持ちが強い。それでも今年のポイントを「上位3名の指名の内、野手を2名獲得」という曖昧な表記にしたのは、やはりどうしても1位入札は即戦力投手に向かわざるを得ないチーム事情があると感じたからである。
1位入札に関してはおそらく早川(早大)に向かう可能性が高いのかな?と予想する。私自身早川に関しては木更津総合高校時代から高評価の投手であり、パワーアップした現在の早川を1位で指名することに異論はないのだが、その辺りは伊藤(苫小牧駒大)、栗林(トヨタ自動車)だったとしても異論はないし、佐藤(近大)、牧(中大)らの野手に向かえば「おっ!」と肯定的な驚きを感じるだろうし、中森(明石商)、山下(福岡大大濠)、小林(智辯和歌山)辺りの高校生投手に向かったとしても昨年の奥川とセットで育てる意欲を感じることが出来ると思っている。来田(明石商)についても最終学年で評価を下げた印象もあるが、しっかり育てようとする意図があるならば1位で指名されても文句を付けることはないと思う。このように今年のドラフトに関しては、1位指名に関しては、絶対にこの選手に向かってもらいたいという選手はいないというのが私の思いである。先程も書かせてもらったように「ヤクルト球団がどのような意図を持って選手を獲得するか?」という部分をシンプルに見守るつもりである。
②、③のポイントに関しても「どうしても即戦力サウスポーと捕手を指名してもらいたい。」とは思っていない。
即戦力サウスポー投手に関しては、チームバランスを考えた時に先発、リリーフともにもう少し左投手がいても良いかな?と感じる部分はあるのだが、個人的にはそこまで右、左に拘る必要はないと思っているため、あくまで実力主義で指名してもらって良いのかな?と感じている。しかしこの部分がポイントと考えるならば、やはり1位入札は早川に向かう可能性が高くなるのかな?とは感じている。ここで早川を獲得できなかった場合には藤井(JX-ENEOS)、山野(東北福祉大)辺りの名前が挙がってくるだろうか?
捕手に関しては、今年は軸となるはずだった中村を始め怪我人が続出してしまい、未だにベテラン井野の出場機会が多くなっているような事情がある。若手の古賀が伸びてきている部分もあるのだが、今後セリーグにDH制が導入される可能性が高いということも考えると「打てる捕手」という意味で潰しも利きそうな古川(上武大)であったり、センス抜群の内山(星稜)辺りも候補にはなりそうである。逆に守れる捕手という意味で榮枝(立命館大)辺りも候補になる可能性はあるかもしれない。
今年は①、②、③含めて考えるとやはりチームとしての方向性を見るためのドラフトになりそうである。
ちなみにドラフト全体の注目ポイントとして個人的に気になっているのは、高校生投手中心であったり、上位指名で高校生投手を2人以上獲得に向かう球団があるかどうか?という部分である。今年は歴史ある甲子園大会が春、夏ともに中止となり、例年のスケジュールとは全く違った高校野球界となったのだが、ここ数年大きな問題となっていた高校生投手の酷使が少なかった年でもある。競技は違うが陸上界では、コロナ禍でも好記録が連発しており、為末大氏などは「元々練習をし過ぎていたのではないか?」といった説に信憑性があるのではないか?などと言った発言をしている。逆に実戦経験を積めなかったことによるマイナスもあるため、リスクは伴うと思うのだが、それでもはっきりとした意図を持って高校生投手に向かう球団があるかどうか?という部分は個人的に注目している。
ドラフトに関しての記事には毎年、多くのコメントを頂いています。今年もどのような内容でも良いのでコメントお待ちしています。皆でドラフトを楽しみましょう。
過去記事はこちらから→「とにかく見たい選手を挙げてみよう!(高校生編)」、「とにかく見たい選手を挙げてみよう!(大学生編)」、「とにかく見たい選手を挙げてみよう!(社会人・独立リーグ編)」
にほんブログ村
コメント
報道を見る限り上位で即戦力投手と小川GMは答えてますね
おそらく1位は早川が最有力でしょうが、かなり競合しそうだし外れ1位は誰なのか?また寺島を獲得した時のように単独狙いで早川避ける可能性もありますね
個人的には村上頌樹(東洋大)こそ即戦力『先発型』投手に相応しいと思っているので上位で獲得してほしいと思ってます
あとは長身アンダースローの中川颯(立大)が気になります
チームとしては野手の高齢化が深刻ですよね
本当はショートが欲しいところです。西浦でもいいですけどもう30歳ですからね。
元山飛優(東北福祉大)の評価ってどのくらいなんでしょうか。佐藤(近大)くらいしか大きな声が上がらなくていまいち把握できないんですよね。ショートだとあと上川畑の名前も上がりますが9番打ってるのがちょっと……。
今年は大社のショートを諦めて来年のドラフトで野口智哉(関西大)狙っても良いですね
独立Lからなら妹尾克哉(香川)ですね。今年は3割復帰。
無論、牧、五十幡も獲得したら良いなぁと思ってます
もうドラフトなのですね。考えてみたらもう10月ですものね。今年はコロナでドタバタの半年間を過ごしたので、例年以上に年月の経過が早く感じます。
具体的な選手は全くチェックできていないからこれからですが、私は以下の枠で獲得を目指して欲しいと思ってます。
【上位指名】
1.アスリート型外野手
2.和製大砲
3.サウスポー投手
【下位指名】
4.高校生投手(素材型)
5.高校生遊撃手
※ 数字は特にドラフト順位とは順不同
【背景】
⑴外野手の高齢化
⑵村上の後を打つ五番打者候補
⑶昨年の投手補強で足りないところ
⑷3年後を見据えた内野手補強
⑸やっぱり投手が足りない
捕手については、詳細は敢えて伏せますが、今年は色々な可能性があること、直樹・古賀を含め、数は居ること、以上の観点から一回様子見でいいかなぁっと。何より若くて粋の良い外野手欲しいです。
あとこうやって考えてみると、昨年の成果は大きいですね。
今年のドラフトのアマ側の状況は野球太郎とかYouTubeのチャンネルとかでないとわからないので、全く無視して欲しいところ。
1位:即戦力投手か高卒で競合するような投手。
2位:ここがポイントで、ウエーバーで14巡目か16巡目で指名できるのだが、3位が逆ウエーバーになるので、欲しいところをここで獲得しておかないと痛い目に遭う。
その2位、
スワローズの昨年の最下位の原因:野手だと外野守備の酷さと三遊間の攻撃力の無さと守備力も。
となり、村上を3塁本格的コンバートとして、ショートだよ。問題は。
エスコバー不発、廣岡、吉田大成、太田、宮本といてもプロレベルのショート守備できず、西浦以外では2番手がルーキー武岡の状態。
来年もう1年武岡を戸田で使いたい。
となると、昨年みたく西浦壊れた場合、どうにもならなくなってしまう。
なので、何としても2位で大学、社会人の守備上手いショートをここで獲得しないといけない。
そしてアマ側はショートの人材枯渇してるみたい&プロ側も楽天、オリックス、中日以外はショート枯渇なんで3位まで待っていると欲しいショートが既にいない状況になる可能性大。
ってわけで、アマ側の事情はわからんが、何としても2位までにショートは獲得してほしいもの。
これはおいらの持論。
3位は残っている即戦力投手をゲットして、
4位以降は一芸選手を獲得してほしいね。足速い、肩強い、長距離砲など。
立教の変則の子気になるね。
ってことで、
1位は競合覚悟で投手。
2位は大学、社会人守備型ショート。
3位は投手。
4位以降で一芸選手。田澤残っていたら獲得は有りかと。
saboさんへ
結局1位、2位ともに即戦力投手と言うこともあり得ますかね(私はあまりお勧めできませんが…)?
元山は特徴が見え辛い部分はありますが、長野県では佐久長聖高校入学直後から目立ちまくっていた選手です。野球センスの塊という印象です。
JEF九郎さんへ
そうですね。昨年のドラフトが効いている部分はあると思います。
アスリート型の外野手も補強ポイントですよね。
タラちゃんさんへ
守備型の遊撃手を欲している球団は多いでしょうね。多少繰り上げても獲得に向かうという姿勢もありですね。DH制が採用された場合、守れるショートの価値は今以上に高まる可能性もありますしね。
元山選手はセンスの塊なんですね!同じショートでドラフト候補の上川畑(NTT東日本)や小川(国学院大)と比べてタッパもあるしプロのスカウト好みしそうな体型ですね。
現ショートの西浦と次世代候補23歳の廣岡が右打ちですし、武岡長岡はまだ若いので左打ちのショートは補強ポイントのはずなので大社左打ショート誰かは獲得すると思っています
元山なら最有力ですが12人に入ってしまいそうなので本命1位指名で無い限りは元山を獲得するかは運や巡り合わせになりそうですね
元山は無理でも小川(国学院大)、矢野(亜細亜)、上川畑(NTT東日本)、瀬戸西(慶大)から一人指名できれば高評価だと思います
今川(JFE東日本)良いですよね。私の記憶では今川は大学の時、バット折ると父親に新しいバット買わせて申し訳ないと謝ったら父から折れたバットは努力の証だからもっと折ってくれと言われたという話を聞いて感心したので今度こそプロから指名されてほしいですね
saboさんへ
元山は、高校1年次からピカピカに輝いていましたからね。当時の長野県では松本第一の牧、上田西の草海とタイプの違うショートストップがいたのですが、見栄えが良かったのは元山だったかと思います。牧はチームが実績を残せず、草海は投手としてのセンスの高さの方が目立っていた印象です。
但し元山はプロでは特徴が見え辛い選手になる危険性もある選手だと思っています。守備、走塁は大学時代の京田の方が上かと思います。大学生としては身体が細いのも少し気になります。
源田も確かトヨタ自動車時代は9番だったので上川畑も面白いのかもしれませんね(しっかりチェックしたことはありませんが…)。
元山は高校からかなり目立つ存在だったんですね。
ただたしかにまだまだ身体が細いですよね
即戦力って感じではないでしょうかね。
逆に上川畑は身体つきはかなり良いですね。社会人で2歳上なので当然といえば当然ですがきっちり鍛え上げられた身体です
尻から太ももがガツンと太いのが良い
動画で観たらスイングスピードめちゃくちゃ速くて驚きました
意外とパワーもありますね、見直しました
ただヤクルトに来たら守備の人から打撃の人に変わっちゃいそうな気もします(笑
saboさんへ
上川畑、ドラフトまでにチェックしてみたいと思います。
気づいたら五十幡がドラ1候補にまで評判が上がってて驚きました。ホントに足速いですからね。その点でプロで通用するのは間違いないですからね。ただヤクルトがもし外れ1位で五十幡取ったら……嬉しいけど、ちょっとハラハラしちゃいますね(笑)
去年は良くて3位くらいかと思ってたし。
その五十幡より速いと話題の並木秀尊(獨協大)が気になってます
首都2部とはいえ2盗失敗ゼロは凄い。動画もちょっとしかないけど下半身はめちゃくちゃ良い身体してますね。チビで太もものぶっとい選手は萌えるぜ(笑)
五十幡レベルに足が速いのも間違いないです。
今年のヤクルトは育成指名あると明言してるし育成でっと思っていたらかなり多くの球団からスカウトが来ててロッテからは指名は間違いないとまで評価されてるんですね
やっぱ分かり易い武器があると良いんですね
是非ともスワローズに下位指名で来てほしい!
saboさんへ
周東や和田、増田大といった足のスペシャリストが各球団で大きな戦力となっていることも五十幡や並木の評価を高めていますかね?五十幡は「サニブラウンに勝った男」というキラーワードが先行していた印象ですが、昨年あたりから足の速さを野球に活かせるようになって来ましたかね?
五十幡は去年くらいから打率も上がってきましたからね
セーフティバントが多いですが、むしろセーフティを決めるほど評判が上がってますね
今年のNPBは足のスペシャリストが目立ったことが五十幡や並木に有利に働いている気がします
それ以上にコロナの影響がドミノ倒しで出てる気がしますね
まず例年は最も注目される高校生は甲子園も国体もU-18も無い
社会人野球の大会も都市対抗(ドラフト後)以外は開かれないし
大学生も春リーグは無し
だから昨年までにスカウトやメディアに強い印象を与えられた選手が目立つのかと
ほんとに今年のドラフトは難しそうですね
さらにここにきて高橋宏斗(中京大中京)山崎伊織(東海大)のプロ志望転向で混迷のドラフトになりそうです
saboさんへ
高橋(中京大中京)、山崎(東海大)が指名届を出すとは思いませんでした。特に山崎は社会人内定との報道もあったと記憶していたため驚きました。山崎はリハビリ中ですが、このタイミングで志望届提出ということで、裏で何らかの動きが出ているのでは?と勘繰りたくなってしまいますが…
山崎(東海大)は内定先の企業に断わりを入れてからのプロ志望提出とのことなのでやはりプロ側で「内定」を出したところがあるんでしょうね
しかしリハビリ中でいまだボールも握れないという状態がホントならかなりのリスクに思えますよね
ただ高橋や山崎といったレベルの選手がプロ志望転向してくれたことは全球団にとって利益があると思います
今年はコロナで十分なスカウティングが出来たとは言えませんし、リストが2人増えたことは大きい(ヤクルトなんて80強しかリスト作れてないし)
saboさんへ
山崎に関してはヤクルトとは縁がないでしょうね。素晴らしい投手ですが、あまりにもリスクが高過ぎます。可能性がありそうなのは、選手層自体に余裕がありそうなソフトバンク、巨人、楽天辺りですかね?
山崎伊織はいまだにキャッチボールも出来ない段階と聞いていますからリスク高いですよね。
ところで最近の我らがスワローズを見るに1位2位指名どちらも投手の可能性も高くなってきている気がします
私も2位は将来のレギュラー候補筆頭となるような野手を指名すべきと思いますが、それでも3位4位指名にも渋い野手が残っているはずなので上手く指名できればリカバリーできると計算します
ヤクルトの3巡目指名は35番目指名と遅いのでめぼしい大型野手若林(駒大)や今川(JFE東日本)元山(東北福祉大)などはあらかた指名済みでしょうが小技タイプながら能力の高い選手がまだまだ残ってるはず
具体的には3位で上川畑(NT東)や中野拓夢(三菱自動車岡崎)瀬戸西(慶大)辺りのショートを指名して、
4位で逢沢(トヨタ)長沢(東 芝)といった瞬足センターを確保。
5位で高校生捕手の小川GMが評価していた古谷(成田高)牧原(日藤高)を獲得できるはず
これなら上位を即戦力投手で埋めても、全体として地味ながらバランスの良い指名だと評価できます
大型野手は来年指名する、という考えも出来ますしね
ただ去年は3位4位も投手を指名したんですけどね
saboさんへ
早川入札は納得できるのですが、外れ1位もあくまでも投手なんですかね?先発として即戦力が期待できる投手は非常に少ないと思うだけに、ここで野手に切り替えるという選択もあると思うんですけどね…
1位、2位投手ということもあり得ますかね?野手は下位で大・社の小技が効くタイプとなるとチーム全体がスケールダウンしてしまう可能性が否定できないと思います。