ヤクルト0-5阪神
昨シーズン阪神を戦力外となった歳内が古巣阪神相手に先発した。4回1/3で降板となってしまったが、3回までは阪神打線を無失点に抑えるなど阪神先発のエース西勇相手に必死に喰らい付いてみせた。
おそらく歳内にとって甲子園という場所は特別なものなのだと思う。高校時代は2年次から甲子園で活躍し、3年次には甲子園のスター選手の1人となっていたし、プロではその甲子園球場をホームとする阪神でプレーしてきた。阪神入団後は怪我に苦しみ、甲子園のマウンドからは遠ざかったまま、昨シーズン戦力外となってしまったのだが、独立リーグで圧倒的なスタッツを残し、ヤクルトに入団し、ついに甲子園のマウンドに戻ってきた。歳内本人は、NPB復帰という目標を掲げて必死に努力を続けていたと思うのだが、歳内自身、20年シーズンに甲子園のマウンドに上がるというイメージを持てていたのだろうか?些か出来過ぎなストーリーである。ここで阪神相手に恩返しをするようであれば、もはやドラマの世界なのだが、そこまで上手くは行かなかった。
それでも見せ場は作ってくれた。阪神の先発が西勇だったことからロースコアの展開に持ち込む他勝ち目が薄いゲームで、3回までは無失点で抑えてみせた。初回に糸原、糸井をスプリットで連続三振に斬って取った場面は、おそらく阪神ファンが歳内に対して期待していたピッチングそのものだったのだではないだろうか?と3回までの投球に歳内の意地を見たような気がする。
しかし現実は甘くない。4回に梅野にタイムリー2ベースを浴び、先制を許すと、5回には1アウトから糸原、糸井、大山と3連打を浴び、2点目を失い、ここで降板となってしまった。4回1/3で90球を投げ、被安打8、与四死球1の2失点で負け投手となってしまった。復帰後初勝利を飾ったDeNA戦以外は、似たようなスタッツが並んでいる。このゲームでも4回1/3で与四死球は1ながら球数は90球とだいぶ多くなってしまっている。今ある力の中で工夫している姿は見えるのだが、やはりNPBのレベルで先発ローテを守るには少し厳しいと言わざるを得ない。フィジカル面の課題と向き合いながらどこまで状態を上げていけるだろうか?来シーズンに向けての課題である。
リリーフ陣は梅野ー寺島ー久保と若手投手陣で繋いだのだが、各投手が失点してしまった。ゲーム展開的にはリリーフ陣が粘ればまだ分からなかったのだが、試合を壊してしまった。勉強勉強の毎日である。
打線に関しては、西勇相手にチャンスを作る場面もあったのだが、やはり山田哲、村上、青木がある程度抑え込まれてしまうと中々得点につなげることは難しい。7回は村上の四球からチャンスを作ったのだが、好調西浦がダブルプレーに倒れてしまい、この試合最大のチャンスも活かすことが出来なかった。今の打線では相手チームのエース級の投手を打ち崩すのは難しいということなのだろう。シーズン終了まで苦しいゲームが続きそうである。それでもファンのためにも1つの勝利に拘ってもらいたい。
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コメント
こちら側としては何も面白みのないゲームになってしまいました。ヤクルト戦では打てなかった大山も大爆発でしたね。
エスコバーがマルチでした。先頭打者としての役割は果たしたと言えますが、助っ人としては長打力の無さが際立ってしまいますね。フロントや首脳陣も守備力を期待していただろうけれど、ここまで非力だったとは予想してなかったのではないでしょうかね。
映像は見てないのですが、今シーズンらしい展開になってしまった。
歳内はもう1イニング投げられる体力があればなぁ。
阪神はどちらかと言えば弱くなるかと思ったら西の補強、近本当たり、大山成長、外国人助っ人当たりまくり、でなかなか強い
これで大野もFA獲得出来れば巨人に次ぐ戦力になりそう
超匿名さんへ
確かに歳内の登板含めて阪神ファンにはたまらないゲームになったかもしれませんね。
エスコバーは、悪い選手ではないんですけどね…どこかでエスコバーに特化した記事を書いてみたい気持ちはあります。
saboさんへ
歳内はこのままNPBでしがみついていくことを考えるとやはり5回は投げ切れるようになる必要はあるでしょうね。