為末大引退

10年以上に渡って日本の陸上短距離界を引っ張ってきた為末大選手が日本選手権の400mハードルに出場したが、予選で1台目のハードルを飛び越える際に転倒。そのまま最下位に沈み、引退となった。

為末大。日本陸上界の歴史に残る名ハードラーである。中学、高校時代から様々な種目で活躍し、陸上界の宝と目されていた為末が、世界で勝負するために選んだ種目が400mハードルだった。この400mハードルで高校時代に打ち立てた49秒09のタイムは驚異的である。この高校記録は、数十年に渡って残る記録ではないだろうか?
この頃、日本の陸上界が世界に大きく近付きつつあった種目が400mハードルだった。山崎、苅部、斉藤の3人が切磋琢磨し、山崎は、世界陸上でファイナリストにもなった。その3人の記録を上回ったのが為末だった。
オリンピック初出場となったシドニーオリンピックからファイナリストへの期待がかかっていたのだが、3度出場したオリンピックでは、1度も好成績をあげることは出来なかった。
それでも世界陸上では、01年、05年の2回にわたって銅メダルを獲得した。01年の銅メダルは、47秒89という日本人初の47秒台の記録での銅メダル獲得となった。そしてこの銅メダルは、日本人選手がオリンピック、世界陸上を通じて短距離種目では、初めて獲得したメダルだった。その後末續慎吾が、03年世界陸上の200mで銅メダル。08年北京オリンピックでは、塚原、末續、高平、朝原が4×100mリレーで銅メダル獲得と世界の舞台で活躍する選手が出現してきた。2000年代は日本陸上界トラック種目の黄金時代だったのではないだろうか?
そんな中4度目のオリンピック出場を狙った為末だったが、そんな願いは叶わなかった。一つの時代の終焉を感じさせる引退劇だった。今後は指導者として選手を育成するとともに、陸上競技の魅力を私たち一般人に伝えて行ってほしい。お疲れ様でした。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村







コメント

タイトルとURLをコピーしました