ヤクルトの助っ人外国人を語る中では、忘れられがちな選手ではあるのだが、1999年、2000年シーズンに確かな実力を示してくれた技巧派サウスポーがジェイソン・ハッカミーである。分母が少ないからという理由もあるのだが、サウスポーの助っ人外国人という括りでは、ヤクルト史上№1と言っても過言ではない隠れた名助っ人外国人投手である。
1999年、2000年という時代は、私は高校で野球部に在籍していた時代であり、1988年にヤクルトファンになってから最もプロ野球を見れなかった時期であるのだが、ハッカミーの存在ははっきりと覚えている。最近の外国人投手といえばどの球団もパワー系投手を中心に補強している印象だが、このハッカミーは完全に技巧派サウスポーだった。ファストボール系の球速は140キロそこそこであり、そのボールを動かしながら、スライダー、カーブ、チェンジアップで打者のタイミングを外しながら投球を組み立てるテクニシャンの印象である。
同じ球種でも時折腕の角度を変えるなどし、少しでも打者のタイミングを外すように工夫していた姿が印象的である。相手打線を圧倒するような投球は少なかったと記憶しているのだが、どの球種でもストライクを取ることに苦労しないだけのコントロールがあったため、コンスタントに試合を作ってくれる優良外国人投手だった。1年目のシーズンは12勝6敗で防御率は4.50、2年目のシーズンは8勝6敗で防御率は3.35としっかり数字も残してくれた。他球団に研究された中での2シーズン目にもしっかり結果を残したところにハッカミーという投手のスキルの高さを感じることが出来る。
ハッカミーー古田のバッテリーというのも中々味わい深いものがある。古田がハッカミーの投球をどのように捉えていたのか聞いてみたいものである。
P.S ハッカミーは渋いイケメンでもあり、ヤクルトのユニフォーム姿が似合う選手でもありました。最近の外国人サウスポーではナーブソンやハフの名前を挙げることが出来ますが、ハッカミーは、この2人に比べても器用で引き出しの多い投手だった印象です。曲げて、落として、フォームを変えて、と手を変え品を変え、相手打者と駆け引きする姿は他の投手の見本にもなったのではないでしょうか?
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コメント
ハッカミー投手、懐かしいですね。
野村監督が退任、若松監督体制になってからやってきた助っ人。
1999年、確かチーム内で唯一の二けた勝利でしたよね。
スワローズでの実働は2年でしたが、もう少し長く見たかった投手です。
渋いところに目をつけましたね。たしかに左腕ではNo.1と言っていいですね。
野村さんも左の先発欲しくて、大物助っ人のバニスターや大型で2mのバートサスなど獲得しましたが機能しませんでした。左腕はほとんどノーコンか球威不足。その中でハッカミーはコントロールも良く勝てる投手でしたね。当時は高木晃次も良かったかな。万年4位の頃ですが移籍の左腕が活躍した時期だったように思います。
『Jacom』と書いて『ハッカミー』らしいですね。当時は少し不思議な気がしたのを思い出しました。
ヤマさんへ
NPBにはあまりいないタイプのサウスポーでしたよね。安定感のある好投手でしたね。
パインさんへ
バニスターやバートサスなど外国人サウスポーは中々結果を残せていないんですよね。№1という称号ははっきり言ってハッカミーには似合ってはいないのですが、結果的には№1ということになりそうですよね。
高木晃の活躍も先日記事にした前田、入来同様驚きでした。
オニさんへ
「JACOME」で「ハッカミー」は、読めませんね(笑)。