昨日に続いて「これしかない！」展開に持ち込めたのだが…

ヤクルト２－２巨人

昨日に続いて先発が好投し、4番に一発が飛び出すという「これしかない！」という展開に持ち込んだのだが、8回に清水、9回に石山が2アウトから1点ずつ失ってしまった。仕方ないのだが、こういうゲームは拾いたい。

前回の登板で阪神打線に打ち込まれてしまった田口は、古巣巨人を相手に見事な投球を披露してくれた。慣れ親しんだ東京ドームのマウンドで本来の投球を披露してくれた。これだけ豊富な球種をしっかりコントロール出来るサウスポーはヤクルトではお世辞抜きで石川以来と言って良いのではないだろうか？今日は球審のストライクゾーンの広めに感じたのだが、そのゾーンを上手く活かした投球をしてくれた。意図したボール球を活用できるのも田口の長所である。7回を被安打５与四死球２の無失点という数字は100点を付けれる数字だと感じるし、投球内容も見事だった。ピンチを内野ゴロダブルプレーで凌いだ場面は田口の真骨頂だったのではないだろうか？「ようこそヤクルトスワローズへ！」という言葉を掛けたくなる快投だった。
２－０というリードを守ったまま、8回清水、9回石山という勝ちパターンに持ち込めたのだが、ここで踏ん張ることが出来なかった。両投手ともに2アウトからの失点という部分にもったいなさも感じたのだが、打線の援護が期待できない中で大きなプレッシャーがのしかかるのも事実だろう。今日は仕方ないと割り切る他ないと感じている。

打線は山田が下半身のコンディション不良でベンチ入りせずということで、これまで以上に苦しいオーダーとなってしまった。1番セカンド武岡、2番キャッチャー中村、3番レフト山崎、4番ファースト村上、5番センター塩見、6番ライト太田、7番ショート西浦、8番サード奥村、9番ピッチャー田口というメンバーは明らかに迫力に欠けてしまう。
それでも初回に先頭の武岡がヒットで出塁すると2アウト後、村上が昨日に続いて目の覚めるような特大の2ランホームランを放ち、先制点を奪うことに成功した。シチュエーション的には巨人側からすれば歩かせても良いような場面だったのだが、初回ということ、投手が将来のエース候補戸郷だったこともあり、真っ向勝負を選択してきた。その隙を見逃さなかった村上はやはり素晴らしい集中力を持った打者である。昨日も書いたのだが、今日の一発も松井秀喜氏を思い出させるような驚愕の一発となった。その後村上は2四球とヒットでチャンスメイクをしてくれたのだが、追加点を奪うには至らなかった。こうなると明日以降一層村上へのマークは厳しくなりそうである。それにしても相手バッテリーに恐怖心を与えられる村上の存在は本当に心強い。

今日の戸郷の調子は決して悪くなかったと感じたため、村上の長打以外で得点を奪うのは難しかったのだが、それでも2回、4回、6回、8回とチャンスは作っていただけにここで1点でも奪っておきたかった。2回は進塁打が打てず、4回、6回は送りバントを決められず、8回は戸郷に力でねじ伏せられてしまった。今のチーム状態を考えるととにかくチームバッティングに徹する必要があるのだが、この辺りが徹底されていない（力量不足であることは重々承知の上なのだが…）と感じる。オスナ、サンタナ、内川を獲得し、本来であれば打ち勝つ野球を目指したと思うのだが、現在のリトルスワローズではそういった野球は無理である。そうなると泥臭くても1点を奪う野球を展開しなければ中々得点にはつながらない。初回に2点を先制し、田口が粘っていただけにその間に追加点を奪っておきたかった所である。

9回2アウトから追いつかれたということで巨人の方が「勝ちに等しい引き分け」と見る向きが多いかもしれないが、現在のチーム状況でディフェンディングチャンピオンの巨人とロースコアの展開で引き分けたのだから、ヤクルトにとっても価値ある引き分けという見方をしても良いのではないだろうか？

P．S　昨日代走で出場して盗塁を決めた渡邊が、今日は守備で必死のプレーを見せてくれましたね。廣岡と同期の6年目が1軍の戦力になりかけてきていますね。
そして巨人に移籍した廣岡は今日は結果を残せませんでしたが、原監督をはじめとする首脳陣が期待しているうちに何とか結果を残したいですよね。「頑張れ！廣岡！」


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