よろしくない負け方

ヤクルト２－１０DeNA

前日のゲームで金久保が好投し、連敗をストップしていただけに、今日のゲームにはいい流れで入れたと思うのだが、ミスの連続が失点に直結し、大敗を喫することとなってしまった。プロとして当たり前にこなしてもらいたいプレーが出来ない中での敗戦ということで非常によろしくない負け方である。負けるべくして負けたゲームであり、大いに反省する必要があるゲームとなってしまった。

ミスが失点に直結しての敗北ではあるのだが、まずは試合の山場となった6回裏の場面を振り返っておきたい。青木の落球、高梨のファンブルも重なり、0アウト満塁のピンチを作ってしまったところで、ヤクルトベンチは高梨を諦め、近藤にスイッチした。スコアは、２－２の同点であり、何とか踏ん張りたい場面だった。ここで起用された近藤が気持ちの入った投球を披露してくれた。まずは打撃職人宮崎をインコースのシュートで三振に抑えると、続くソトはフォークを振らせてこれまた三振に抑えてみせた。試合の流れが大きく動く可能性が高い場面で起用されるだけの信用を勝ち取った近藤がその首脳陣の信用に応えるような投球を披露してくれた。0アウト満塁の場面でもいつも通り腕を振り切って右打者のインコースにシュートを投げ切れる近藤は、自分の生きる道をしっかり理解している。これが1回戦力外通告を受けた男の強さなのだろうか？腹を括って全力で自分の仕事をこなす姿は見応え十分だった。結果的には続く代打倉本に勝ち越し2点タイムリーを許し、これが決勝点となってしまったのだが、内野の間を抜くゴロヒットであり、近藤は自分の投球をした中で倉本に巧く打たれただけのことである。今日のゲームは冒頭にも書いた通り負けるべくして負けたゲームだと理解しているが、近藤の投球に関しては心を動かされる部分もあったため、最初に触れさせてもらった。

今日のゲームは雨での中断もありコンディション的には普段よりも難しい部分があったのかもしれないが、4回の同点に追い付かれるきっかけを与えてしまった西浦のエラー、6回の決勝点のきっかけとなってしまった青木、高梨のエラーは痛過ぎるプレーとなってしまった。プロだからと言って100％エラーしないなんてことは不可能であり、仕方ないと言ってしまえばそれまでなのだが、これだけミスが重なってしまうと勝てるゲームも勝てなくなってしまうことは確かである。正直今日のゲームに関しては、昨日からの流れやDeNAの不調、先発投手と実績の差なども考えると普通に戦えればどちらかというとヤクルトに分があるゲームになると予想していた。しかしプロ同士の対決でこれだけミスが出てしまうとやはり勝たせてはもらえない。明日以降もう一度気持ちを入れ直してゲームに臨んでもらいたい。

そんな試合展開が影響したかどうかは分からないのだが、打線は3回に中村が勝ち越し2点タイムリーを放って以降は沈黙し、4回～9回までは1人の走者を出すことさえできなかった。やはりここまで抑え込まれてしまったのは流れの悪さも影響したのでは？と思ってしまう。
個人的には前日のゲームのブログ記事にも書いた通り、昨日のオーダーで、捕手に中村が入るオーダーの方がしっくりくるのだが、今日は2番に中村を起用し、青木は6番に戻すこととなった。中村が2番でしっかり結果を残しており、逆に青木の調子が上がらないため、そう考えると妥当なオーダーにも感じるのだが、青木は「顔」で相手にプレッシャーを掛けられる存在感とシチュエーションによってチームバッティングが出来るだけの技術がある選手である。それであれば中途半端に打順を下げるよりも2番で固定し、状態戻るのを待つという考え方もあるのではないか？と個人的には感じている。コロナ禍による離脱もあり、ベテラン青木と言えどもコンディション作りに苦慮していることが伺えるのだが、それでも青木であれば、試合に出ながら何とか状態を上げるだけの術は持っているのではないか？と期待したくなる。実績のあるベテラン選手が不調に陥ってしまった時の起用法は難しいものがあるのだが、個人的には青木に関しては、これまで同様、適度に休養日を与えながらスタメン出場を続けてもらいたいと感じている。自分の状態の悪さ込みでクリーンアップに繋げることを考えられる2番打者の位置が今現在の青木にとっては収まりが良いのではないだろうか？

今日よろしくない負け方をしてしまっただけに明日のゲームはどうしても白星が欲しいゲームとなってくる。エース小川の好投に期待したい。


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