ヤクルト6-1広島
鈴木誠がワクチン接種の副反応で欠場したこともあってか、広島打線に元気を感じなかったのだが、そのことを差し引いたとしても田口の落ち着いたマウンド捌きが目立ったゲームとなった。序盤のリードを活かしてゲームを作る老獪な投球術に田口の投手としてのスキルの高さを感じることが出来た。
今日の田口は、7回で103球を投げ、被安打9、与四死球1の1失点という数字が残った。被安打9を浴びながらも7回1失点でまとめ、球数も7回を投げ終えて103球に抑えたところに田口の投手としての特徴が表れていたのではないだろうか?ランナーを出すことを恐れずにストライクゾーンで勝負することが出来る投手ではあるのだが、基本的には長打を浴びないように低めにボールを集め続けることが出来る部分が素晴らしい。特に4点のリードを貰ってからのピッチングは、状況に応じた投球が出来ており、被安打9という数字の割に安心して投球を見ることが出来た印象が残っている。
打席でも送りバント、セーフティスクイズをしっかり決めたように、自分が最低限行わなければならいことをしっかり遂行することが出来ている。圧倒的なピッチングは出来ないかもしれないが、プロの世界で生き抜いていくために必要な武器をしっかり備えている投手である。田口の投球を見ていると、シンカーとスライダーという武器となる変化球に違いはあるのだが、石川の投球スタイルが被って見えてくる。年齢的にはまだ25歳なのだが、田口の投球術は石川同様老獪である。地元広島で田口らしさを存分に発揮してくれた。
打線はヒットの数こそ広島を下回る7安打に終わってしまったのだが、相手のミスに付け込む形で得点を重ね、苦手大瀬良に黒星を付けてみせた。大瀬良は初回からコントロールに苦しみ、大瀬良らしさが見られなかったのだが、そこをヤクルト打線が上手く付け込んでみせた。2回はオスナの2ベースからチャンスを作ると元山のタイムリーでまずは先制点を奪い、その後大瀬良のタイムリーエラー、塩見の内野ゴロ、青木のタイムリー2ベースで一挙4点を奪うことに成功してみせた。四球やエラーに付け込んでの大量得点ということで決してきれいに奪った4得点ではなかったのだが、試合の流れを作る非常に大きな4得点となった。その後も村上の犠牲フライと田口のセーフティスクイズで加点し、そこまで打線が繋がった印象はないのだが、6得点を奪い、常に優位にゲームを進めてみせた。
ヒット数は広島が11本、ヤクルトが7本ということで、数字だけを見れば、6-1というスコア以上に力の差がないゲームだったという捉え方も出来るのかもしれないが、私自身は6-1というスコア通りの理想的な展開のゲームになったと感じた。その展開を可能にした一番の要因はやはり田口の老獪なまでの冷静なマウンド捌きにあったのではないだろうか?
にほんブログ村
コメント
田口の投球は石川に似てますよね
基本的にいつも老獪な駆け引きが出きるのが良いですね
しかし正直トレードの時はここまでやってくれるとは。想像以上の働きで感謝感激です
以前、伊藤コーチが田口を一から改造したというような記事が出てましたが環境が変わると華が咲くことってありますよね
田口がヤクルトの土に合っていたなら最高です
明日はサイスニード。私はあのストレートはリリーフ向きだと思いますが。
saboさんへ
田口はヤクルトに馴染んでいますよね。流石のコミュニケーション能力ですよね。
しっかり先発として調整すればこのくらいは投げられる投手ということなのでしょうね。あれだけボールを低めに集められるのは見事ですよね。