思い出ショートショート⑦
Jリーグが発足する前の日本リーグ時代のサッカーは、不人気だった。それでも80年代後半から90年代前半の日産、読売クラブはタレント揃いであり、この両チームの試合や天皇杯は地上波中継で放送されることがあった。私は理由は分からないのだが、当時は日産を何となく応援していた。木村、水沼、金田などが華麗な攻撃を魅せ、ロペス(後の呂比須ワグナー)、レナトなどの得点力の高い外国人FWが得点を量産する姿は魅力的に映った。その他にもDFの要だったオスカー、柱谷幸一、哲二の兄弟、日本代表の正GK松永、読売キラー神野、運動量豊富なエバートン、当時は若手だった井原や山田などJリーグの夜明け前の日本サッカー界を支えた選手が揃っていた。
特に私が見始めた頃にはすでにベテランの域にあった木村、水沼、金田のボールを扱う技術の高さ、オスカーの絶対的な存在感は印象に残っている。日本と世界との差が歴然としていた時代ではあるのだが、木村和司のFKは見応え十分だったし、金田、水沼も名手という感じで目立つ存在だった。金田はJリーグ発足前に引退してしまったのだが、現役を続けた木村、水沼はJリーグ開幕戦のピッチに立ち、両者ともにJリーグの舞台でゴールも決めてみせた。「日産」の印象が強い、2人が横浜マリノスの一員としてJリーグの舞台でプレーする姿を見ることが出来たのが嬉しかった。
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