結果は付いてこなかったが、戦い方はこのままで良い

ヤクルト２－３巨人

結果的には4つのダブルプレーという拙攻の連続、石川の後を受けた石山が石川の勝ちを消す2失点で逆転負けを喫してしまい、内容的にも決して良いゲームだったとは言えないのだが、打線の状態は悪くないと感じたし、石山の状態も前半戦よりも上がってきているのではないか？と個人的には感じた。勝てるゲームを落としてしまったという言い方も出来るのだが、個人的には戦い方はこのままで良いと思う。
今日はネガティブに捉えられるであろう場面、選手について触れていきたい。

①ダブルプレー４つ
・初回の1アウト1塁の場面で山田がサードゴロダブルプレー、3回の1アウト1，2塁でオスナがショートゴロダブルプレー、5回の0アウト1，2塁で山田がセカンドゴロダブルプレー、6回の0アウト1塁でサンタナがサードゴロダブルプレーと今日のゲームではことごとくチャンスをダブルプレーで潰してしまった。拙攻でチャンスを潰したのだからファンとしてもストレスは感じるのだが、野球というゲームでは、このダブルプレーは付き物である。４つのダブルプレーの打者を見れば分かるのだが、何か仕掛けるような場面ではなく、各打者のバットに期待するというのがオーソドックスな戦術であると感じる場面だったため、結果としてダブルプレーになってしまったのは仕方ないと割り切るべきだと思う。山田もオスナもサンタナも打ってチームに貢献してもらいたい選手だけに、次の試合以降もダブルプレーは気にせずに自分の打撃を貫いてもらいたい。

②山田哲人
・今日のゲームではダブルプレー2つと結果が付いてこなかったのだが、オリンピック辺りから身体のキレが戻ってきたように感じている。元々1打席におけるスイングの回数が少ない選手ではあるのだが、コンディション不良が重なると普段以上にバットの出が悪くなり、中途半端なスイングを繰り返したり、消極的な姿勢が目立つ姿があったのだが、オリンピックでは積極的にスイングを掛ける姿が目立っていた。これは国際試合用に打席での考え方を変えているのかな？と思っていたのだが、ペナントレースが再開されて以降も山田は早いカウントから積極的にスイングを掛けている印象がある。オリンピックで何か掴んだということもあるのかもしれないが、個人的には強いスイングを行えるだけのコンディションにようやく戻ったことによって、積極性も出てきたのかな？と捉えている。ここ数年の状況を見ていると、いつ身体が悲鳴を上げるのか分からないのだが、少なくとも「今」は身体の状態は悪くないのではないだろうか？今日の打席の内容も決して悪くはなかったと思う。

③7回の石山
・1点リードの7回のマウンドを任されたのは石山だった。開幕当初はクローザーを務めていたのだが、中々状態が上がらず、2軍落ちも経験し、配置転換となっていた。おそらく今後は勝ちパターンの7回、8回辺りを任せたいという思いを高津監督も持っているからこその起用だったと思うのだが、今日は中島に逆転2点タイムリーを浴び、負け投手となってしまった。
結果が出ず、石川の勝ちも消してしまったため、メンタル的なダメージはあると思うのだが、個人的にはもう少し勝ちパターンの7回、8回辺りでの起用を継続してもらいたいと感じた。先頭の岡本への四球は余計だったが、ボールの走りはまずまずであり、終盤の痺れる場面を任せられるだけのボールは投げることが出来ていたと思う。結果が出ないことによる心理的なストレスや投球時の力みのようなものはあるようにも感じるが、完全復調までもう一歩のところまで来ているのではないだろうか？

④9回裏の攻撃
・結果的には巨人のクローザー剛腕ビエイラに抑え込まれてしまったのだが、先頭の中村が四球で出塁し、代走に渡邊を起用し、山崎がきっちり送りバントを決め、一打同点の場面で代打川端、代打坂口の2枚を使える形を作れたこと自体がプラスポイントだと受け取っている。シンプルで分かりやすい采配ではあったのだが、「川端、坂口で勝負する。」という高津監督のはっきりとした意図が伝わる采配であり、選手も自分の役割を整理してプレー出来たのではないだろうか？追いつけなかったのだが、現在のヤクルトの好調さが伝わる9回裏の攻撃だったと私自身は感じている。

今日のゲームだけを切り取れば、ネガティブに捉えざるを得ない部分も、今後の戦い方を考えれば決してネガティブに捉える必要がない部分が多かったゲームだと感じている。私としては、今後も今日のような戦い方を続けてもらいたいと感じた。

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