今日は喜ぼう。あくまでも「今日は」ではあるが。

ヤクルト6-4巨人

原の投打に渡る活躍もあり、引き分けを挟んだ連敗を3で止めるとともにマジックを2に減らしてみせた。デイゲームで2位の阪神が勝っていたため、大きなプレッシャーが掛かったと思うのだが、そのプレッシャーを跳ね返してみせた。今日負けてしまえば、残り3試合1つも落とせない状況になる可能性が高かっただけに、とりあえず1つ勝てたことが次戦に繋がることとなる。阪神は残り1試合で相手は中日である。ホーム甲子園でのゲームということ、中日が来シーズン以降を見据えて戦っていることを考えると、8割方阪神は勝利すると思われる。そうなるとヤクルトは残り3試合で基本的には2つの勝利が必要となる。決して楽な状況ではない。しかし自力優勝の可能性があるのはヤクルトだけという状況を楽しまなければならない。戦うことが仕事であるプロスポーツ選手にとって負けられない戦いだからこそ真価を発揮するということもあるのではないだろうか?
一ファンとして「今日は」大いに喜びたいと思う。しかしあくまでも「今日は」である。26日、29日、11月1日にはどん底に突き落とされている可能性もある。しかしこんなヒリヒリする優勝争いを一喜一憂しながら応援できることはファンとしては喜ばしいことである。どちらに転んでもヤクルトファン、スポーツファンを止めることはない。スポーツ観戦が趣味のヤクルトファンである私にとって、この展開の真っ只中に居られることに喜びを感じることも出来る。絶望することになる可能性があることも分かってはいるのだが、だからこそスポーツ観戦は面白いということも出来る。残り3試合を楽しんで応援したい。

先発の原は、初回に2つの四球でピンチを招いてしまい、不安がよぎったのだが、岡本和、中田を抑え、先制点は許さなかった。原がプロ入りして以降、ヤクルトが優勝争いに絡むことはほとんどなく、プロの世界でこういったシチュエーションで登板したことはほとんどなかったと思うのだが(強いて言えば2018年のCSか。)、初回のピンチを抑えたことで、しっかり腕が振れるようになったのではないだろうか?原らしく内外角を広く使う投球が出来ており、巨人打線を抑え込んでいった。4回には打者として走者一掃のタイムリー2ベースを放ち、自らの投球を楽にしてみせた。元々打撃の悪い投手ではなく、打席で集中力を発揮してくれることがあったのだが、今日は大事な場面で追い込まれながらも戸郷のスライダーによく喰らい付いてみせた。6回に1点を失い、その後リリーフ下石山も廣岡に3ランホームランを浴びてしまったため、数字上は5回1/3を3失点(自責点2)ということになってしまったのだが、大敗続きの中で、試合を作った原は、間違いなくこの試合のヒーローだった。
7回からは、2点差をスアレスー清水ーマクガフのリレーで守り切ってみせた。巨人は巨人でCSに向けて坂本を休ませるなどベストオーダーではなかったのだが、それでも優勝のプレッシャーの中で終盤を任される投手のプレッシャーは非常に大きかったはずである。スアレスも清水もマクガフもよく無失点で巨人打線を抑え込んでみせた。

打線は3回まで戸郷に完璧に封じられ、正直嫌な予感もしたのだが、4回にワンチャンスを活かしてみせた。塩見が久々となるヒットで出塁すると連続四死球でチャンスを広げ、ここで村上が先制タイムリーを放ってみせた。0アウト満塁は最初の打者が大事と言われるが、村上がタイムリーを打ったことが大量得点に繋がった。サンタナも2点タイムリーで続き、追加点を上げると、その後一度はチャンスが萎みかけたのだが、上記の通り2アウト満塁という場面で原に3点タイムリー2ベースが飛び出し、試合の流れをがっちり掴んでみせた。最近当たりが止まっており、守備でも大きなミスを犯していた塩見のヒットからビッグイニングに繋がったことで、次戦以降塩見自身も多少落ち着いてプレー出来るようになるのではないだろうか?
オスナの当たりが完全に止まってしまい、青木も中々調子が上がってこないのだが、残り3試合で高津監督は何かしらの仕掛けを模索する可能性はあるだろうか?基本線はこのままオスナをスタメン起用ということになると思うのだが、内川の起用や、サード宮本、ファースト村上というような起用も考えられなくはない。オスナをどこまで我慢して起用するべきか?という部分は悩みどころである。
26日のDeNA戦は高橋ー今永の両左腕が先発することが予想されている。当然簡単には勝てないゲームなのだが、勝たなければならないゲームである。一戦必勝で優勝を手繰り寄せてもらいたい。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    あわよくば優勝決定戦かもという気持ちでチケットを取り、途中は雄平の引退試合かなぁ〜なんて甘っちょろい想いで観戦当日迄のカウントダウンをしてましたが、人生そんなに甘く無い。結果として崖っぷちの1戦を観戦してきました。
    前段長くなりますが、今年は本当に面白いシーズンですね。阪神さんも全く負けてくれず、非常に引き締まった一年になってると思います。最後、何方が笑っているかは全くわからないですが、どちらが勝っても高い集中力を持ってシーズンを終えることは間違い無いと思うので、今年の日本シリーズは久々にパリーグと良い試合が出来るのではないかと、少し達観した目線で感じている次第です。
    勿論、その舞台にヤクルト が立って居られることを願い、最後まで全力応燕ですね。

    さて、試合は原の好投と値千金のタイムリーで勝ちましたが、個人的には塩見の復調と、主軸の山田・サンタナの好調維持が印象に残ってます。

    塩見はすっかりチームのムードメーカーになりましたね。彼が塁に出るだけで、それまで沈黙状態だった球場の雰囲気がガラッと変わりました。その結果の6点だったと思います。

    ミスは確かに痛いですが、ここまで来たらクヨクヨせず昨日のような覇気あるプレーで前向いて頑張って欲しいです。(村上も昨日はエラー以降冴えない感じだったので、もう忘れて欲しい。)

    最後に、オスナは一回ベンチに回してもいいかも。川端はここ一番に取っておきたいですが、少し気分を変えさせる意味合いで、下から誰か連れてきても〜とは思いました。(ベンチ枠のやり繰り難しいでしょうが)


    火曜日も必死に応燕しましょう!

  2. sabo より:

    26日は高梨ですね
    正直、高橋の方がという気もしますが中5日を嫌ったのかな
    その場合
    29日が高橋
    1日が奥川
    となるでしょうか

    悩むところですが今年は中10日以上で投入した先発は活躍してるのでなんとか!とにかくゼロ封するつもりで頑張ってほしい。打線の状態から第二先発出した時点で厳しい気がする
    高梨には自分の力で最低6回は任される投球をしてほしい

  3. パイン より:

    優勝する年には、いくつか節目になる試合や選手の活躍がありますが、原の投打の活躍もそれに数えられるのではないでしょうか。最近の寒い試合運びが一気に熱くなるとも考えられませんが、最後まで悔いのない闘いをして欲しいですね。

  4. 超匿名 より:

     原の投打の活躍は前回優勝時の東京ドームでの石川の姿に少し重なるものがありました。
     巨人が坂本やヤクルトに強いウィーラーを出さなかったのは意外でしたね。相手にとって、シーズン勝ち越しか負け越しかを分ける試合だったのはそれ程重要じゃなかったようですね。

  5. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    現地観戦お疲れさまでした。崖っぷちの一戦を観戦ということで普段とはまた違った心境で応援することになったのではないでしょうか?
    セパともに本当に面白い優勝争いとなりましたよね。

  6. FIYS より:

    saboさんへ

    ここで高梨を持ってきましたね。てっきり中5日で高橋を起用すると思ったのですが、意外でした。まずは高梨に期待するのみですね。

  7. FIYS より:

    パインさんへ

    このゲームがその節目になるゲームになると良いですよね。
    しかし2011年も川端が阪神戦で榎田から満塁ホームランを放った試合を見て、優勝できると確信した後に中日に逆転されたこともあるため、優勝したからこそ「あの試合が節目だったなあ。」と言えるのだと思います。

  8. FIYS より:

    超匿名さんへ

    坂本、ウィーラーを欠く打線だったことはヤクルトにとってはラッキーな面もありましたよね。

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