いよいよ日本シリーズの開幕が迫ってきた。今日は、両チームの出場資格者名簿も公示されたため、日本シリーズの個人的な注目ポイントをいくつか挙げていきたいと思う。
①7回表スタート時点のスコアとシチュエーション
・個人的には①に挙げた部分が今シリーズの一番のポイントになると見ている。私自身はパリーグの試合はしっかり追えていないため、オリックスの特徴を掴み切れている訳ではないのだが、投手力はオリックス優位、打力はほぼ互角と見ている。短期決戦では投手力がモノを言うため大エース山本を擁するオリックスが多少優位な立場にあるかな?と感じている。先発投手の実力という部分では明確にオリックスに軍配が上がると思う。しかしリリーフを見比べた場合には、ヤクルトとオリックスとでは差はないと感じている。この部分に勝機を見出したいのがヤクルトではないだろうか?
7回表が始まる時点で僅差のゲームに持ち込み、オリックスの先発投手がすでにマウンドから下りているようなシチュエーションを作れれば、ヤクルト勝利の確率は高まってくるはずである。今シーズンのヤクルトは、序盤に先発投手にほぼ完璧に抑え込まれながらも、投手陣が踏ん張り、後半勝負で競り合いを制すゲームが数多く見られた。このパターンをシリーズでも再現したい所である。
最初の注目は、オリックス先発投手陣VSヤクルト打線ということになると思うのだが、もしヤクルト打線が抑え込まれてしまっても、試合展開によっては後半に一山作ることは出来るはずである。7回表が始まる地点で同点から1,2点ビハインドの展開であっても、すでに先発投手がマウンドを下りていれば、反撃のチャンスはあると見ている。
・また今シリーズはシーズンとは違い、第7戦までは延長が12回までとなっている。シーズンのような前倒しの継投がしづらいという難しさがある。この辺りを高津監督と中島監督がどう考えて継投するか?という部分も注目である。リリーフ陣の枚数自体はヤクルトもある程度は揃っているため、やはり後半勝負に持ち込めばチャンスは巡ってくるのではないだろうか?
②福田、宗対策
・オリックス打線と言えば何といっても3番吉田正、4番杉本の主砲2人に注目が集まるのだが、大量失点を防ぐという意味では、1,2番を任されるであろう福田、宗の出塁を出来る限り抑えたい所である。CSファイナルステージでは、巨人の1番、松原を完璧に抑え込んだことで、巨人打線を分断することに成功した。オリックス相手にも同様のパターンに持ち込みたい所である。しかし福田と宗はタイプの違う打者であるため、両者を完璧に封じることは難しいと思われる。いわゆる野球IQが高く、シチュエーションに応じたバッティングが出来る福田と身体能力の高さを活かした爆発力に魅力のある宗の1,2番コンビは、相手バッテリーからすると怖い存在になるだろう。しかしこの2人との勝負を逃げる訳にはいかない。3番、4番にはもっと怖い2人が控えているからである。吉田正、杉本に関しては、シチュエーションによっては勝負を避けるシーンが出てくると思われる。簡単に抑えられる相手ではない。ヤクルトバッテリーには大怪我しないための投球が求められる。
③ビジターゲームでの戦い方
・③については、両チームにとってのポイントになると感じている。ヤクルトにとってはDH制が採用されるゲームの選手の起用法、オリックスにとっては、DH制が採用されないゲームでの継投のタイミング、代打の使い方がポイントになるのではないだろうか?
・ヤクルトはおそらく交流戦と同様にDHでサンタナを起用するというのが基本線になるのではないだろうか?そうなるとライトに誰を起用するか?ということになるのだが、基本的には現有戦力の中では守備で安定感のある山崎が第一候補と見ている。9番ライトで山崎を起用し、ゲーム終盤ではそこで川端、宮本らを代打で起用出来る状況を作るのではないだろうか?坂口や宮本を先発起用する可能性もあると思うのだが、個人的にはロースコアになることを見越して、しっかり守れる選手をスタメンで配置する方がチームにとってプラスに働くと見ている。
・オリックスにとっては、第3戦~第5戦はDHが使えないため、投手の打席でどのように動いてくるか?という部分がポイントになりそうである。オリックスの先発陣は間違いなく強力なのだが、リリーフ陣に関しては、難攻不落と感じる投手はいないと感じる。それだけにオリックスベンチとしては出来る限り先発投手を引っ張りたい気持ちはあるのではないだろうか?その辺りの思いと試合展開がマッチしない可能性があるのがDH制が採用されないゲームの特徴である。試合のポイントを見誤れない難しさがオリックスベンチにはあるはずである。
④奥川の起用法
・最後は奥川の起用法である。これまでの報道を見ていると奥川が第1戦の先発が濃厚とのことで、相手の大エース山本にぶつけることになりそうである。敢えて第1戦に奥川を持ってくるということは、第7戦にもう一度奥川を起用するということも考えられるのだが、私自身はこれまでの高津監督の起用法を考えると2試合投げさせることはないのではないか?と予想している。奥川を第7戦に投入することとなれば、第6戦は高橋が務める可能性が高くなるのだが、その場合高橋は中5日での登板となってしまう。日本シリーズという特別な舞台だけに多少の無理は利くと思うのだが、高橋もそこまでタフな起用法をされていない投手だけに、第7戦で高橋を使うという考え方の方がオーソドックスな起用法であると感じている。
奥川を1試合しか起用しないのであれば、第3戦や4戦あたりに持ってくることも考えて良いと思うのだが、高津監督は勢いを付けるためにも山本と勝負するためにも初戦を奥川で獲りに行くという考え方なのだと思う。報道の通り奥川が第1戦の先発であるのならば今シリーズの最重要ゲームは第1戦になるのではないだろうか?
個人的には上記の4点に注目しながら日本シリーズを観戦したいと思っている。先程も記した通り多少オリックス有利という下馬評であるとは思うのだが、それでも差はわずかであると感じる。試合展開によっては一気にヤクルトが主導権を握る可能性もあると見ている。面白いシリーズになりそうである。
※その他では今日の出場資格者名簿の中にヤクルトでは原、オリックスでは山岡の名前が入っていることが気になりました。両投手ともにぶっつけ本番というのは考えづらいのかもしれませんが、もし投げられるのであればシリーズを左右する存在になる可能性がないとも言い切れませんよね。
後はオリックスの外国人選手は気になりますね。CSで快投したバルガスやシーズン終盤からスタメンで起用されているラベロ辺りがどの程度結果を残すのか?というのは気になります。ヤクルト側から見て不気味な存在となりそうです。
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コメント
CSでは巨人相手に敗退するイメージはあまり湧きませんでしたが、世間の予想と同じで、私もヤクルトが日本一になれる確率は高そうには思えません。奥川が二回先発できれば五分五分程度には思えたのですがね。
FIYSさんが挙げたポイントの他には、神宮が使用できないのがどう作用するのかが気になります。東京ドームだとホームという気がしません。
高津選手は日本シリーズとの相性は抜群でした。高津監督はどうでしょうかね?
いよいよ始まりますね。
私もFIYSさんが挙げたポイントとほぼ同意です。
特に今日勝てるか否かは、最終的な勝敗を分つ大きなポイントではないでしょうか。
理想は出来れば−1〜2点差以内で7回以降を迎え、得点圏で川端→塩見→青木に繋げていきたいですね。そして、実は私はその時のマウンドには、出来ればまだ山本がいる方がチャンスあると思ってます。理由はそれだけ今の川端は神掛っているし、その後の塩見、青木にも自信を持っているからです。
CSの菅野の件は記憶に新しいですが、それ以外でも今シーズンは、森下、パーフェクトペースの勝野等もこのパターンで倒して来ました。最後まで期待していきたいと思います。
そして大前提としては、お膳立てとして先発陣の奮闘と、7番に座るであろう、オスナの活躍に同じ位期待したいと思います。
まぁ、勝ち負け問わず楽しみですね。今年は幸せだ。
投手陣vs打線と聞くと、やはり投手有利の印象が強いですよね。日本シリーズの対戦成績がいいのも有利に働くとは思えません。若くて勢いのあるチーム相手に、初体験のプレッシャーをかけられるかどうか。やはり終盤の攻防で、どれだけ粘って相手に圧力をかけられるか。ベテランの力が鍵になるような気もします。
どちらのチームも緊張はあると思います。常勝チームではないし、焦りが出る可能性も高い。なので実力を発揮したチームが自然と優勝するのではないでしょうか。
山本一人で勝つにはシリーズは長すぎると思うし。
ヤクルトのポイントは先発ですね。シーズン中と同じくストライクを投げる。とにかく一球一球丁寧に打たれてもストライク勝負出来れば最少失点で切り抜けられる
野手は両チームともやはりクリーンナップそして一番ですよね
超匿名さんへ
高津監督は現役時代本当に日本シリーズには強かったですよね。確か失点0でしたよね。
JEF九郎さんへ
初戦を見てみての感想はどうだったでしょうか?いい展開には持ち込めていたんですけどね…
パインさんへ
初戦は終盤に投手陣がオリックス打線のプレッシャーに耐え切れませんでしたね。終盤リリーフ陣がどれだけ踏ん張れますかね?
saboさんへ
初戦はどちらも実力を発揮した好ゲームとなりましたね。サヨナラ負けのダメージがどうなのか?という部分は気になりますが…