松本山雅J3降格

サッカー

今シーズンの松本山雅は、7勝22敗13引き分けの勝ち点34でJ2リーグの最下位22位に沈み、J3に降格することが決定した。「反町監督辞任」の記事では、これからの山雅は間違いなく茨の道が待っているということを書かせてもらったし、「布啓一郎監督解任」の記事では、反町監督の下でいい夢を見過ぎてしまったのではないか?チームの迷走が始まっていることを書かせてもらった。「柴田峡監督解任。新監督は名波浩氏。」では、チームが完全に迷走してしまったこと、フロントがどういった方向にチームを導こうとしているのか見えてこないこと、フロントと名波監督がチームのビジョンを共有できているのか?ということを書かせてもらった。

上記の3つの記事の中で私自身の思いは書くことが出来ていたため、今回は多くのことを書く気持ちにはなれない。J1からJ2に降格してわずか2年でのJ3降格という結果はチームの方向性、ビジョンを明確にすることが出来なかった結果である。J2降格して以降、メンバーは大幅に入れ替わったのだが、それでも個々の能力で他のJ2のチームに大きく劣っているということはなかったはずである。しかし反町監督時代のような1試合1試合の細かなスカウティング、そのスカウティングを選手に落とし込む作業というものは、明らかに劣ってしまっていたのだと思う。そこに監督の交代劇が続き、チームがチームとして機能しない状況に陥ってしまったのではないだろうか?J2降格から2年でのJ3降格というものは考えられ得る中で最悪の結果と言って良いだろう。

しかしこの結果は悪いことばかりではないと思う。JFLからJ2に昇格して以降、松本山雅は、反町監督の下で堅守速攻スタイルを軸としたサッカーで常にJ1を狙えるチームにトントン拍子で駆け上がっていったのだが、これはやはり反町監督の力量が大きかったように感じる。その中でチームもサポーターもいい夢を見過ぎてしまった部分は間違いなくあったはずである。この夢を追いかけてしまってダラダラとチームの方向性が定まらない中でJ2で迷走するくらいだったら、一旦J3に落ちて、0からチームを作り直すことは、チームにとっては悪くないことだと思う。幸いなことに名波監督が続投することが基本線になっているとの報道も為されているため、3年~5年計画という長いスパンでも良いので、もう一度松本山雅のサッカーを作り直してもらいたい。カテゴリーが1つ下がるということで、来シーズンに向けても大幅に選手の入れ替えがあると予想されるのだが、どういったメンバーであってもチームの方向性が固まり、フロントと現場とで意思統一が出来れば、チーム状態は上向いてくるはずである。私の肌感覚としては、チームとして懸命に戦う姿を見せてくれれば、サポーターはまだ付いてきてくれるように感じている。サポーターの気持ちが離れないうちにもう一度松本山雅のサッカースタイルを構築していってもらいたい。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    こんばんは。以前も紹介したかもしれませんが、名の通り、野球はヤクルト、サッカーはJEF千葉を応援しているJEF九郎です。

    ご存知のとおりJEF千葉と言えば、オシム時代に夢を見過ぎて、暫くはオサムの残像を追いかけて息子だったりオシムの元でコーチを務めた経験もあり、チームのlegendでもある江尻さんに監督を任せるも我慢し切れず失敗。

    その後は急な方向転換を図り203㎝の巨人を連れてきて放り込みをやっかと思えば、やっぱりポゼッションだと方向転換を繰り返し、気がつけばJ2も来年で13年目を迎える、良く言えば古豪、リアルに言えば御荷物チームです。

    13年、長いですよね。降格当時生まれた子も今や中学生ですから。ヤクルトが2001年に優勝し、2015年に再び再冠を果たす迄もだいぶ長く感じたと思いますから、スワローズファンの皆様ならジェフサポの辛酸を舐め続けた想いは少しは想像いただけると思います。しかも、ジェフはヴィッセル神戸や浦和レッズ、名古屋グランパス程じゃないにせよ、Jリーグ50数チームの中では、未だ予算上位のチーム。野球なら毎年FAで選手取りながら、優勝どころか最下位争いしているようなものですから、ホント酷いものだと思います。


    そんな私からですが、仰るとおりブレると傷口広がるだけなので、少なくとも3年は継続する事をお奨めします。また、野球もそうですが、勝ち癖って大事なので、立て直しのタイミングでJ3に降格したことは、経営的には難しい面もありますが、チーム作りの面ではかえって良かったと思います。確か大分がJ3に落ちてから立て直しを図り、勝ち癖付けて一気にJ1迄駆け上がりましたよね。(来年またJ2に帰ってきますが、、。)

    名波さんのサッカーは、攻撃的とも守備的とも言えず、かなりIQを必要とする難しいサッカーですが、腰据えて身に付ければ、J1でも通用することは磐田でも示しているので、山雅サポの皆様におかれては、短気を起こさず3〜5年スパンで長い目で期待し続けて見守っていただきたいと思います。

    絶対にやってはいけないことは、短期起こして更迭を煽ること。そして過度の期待をして勝手にショック受けて、チームを見放してスタジアムから足を遠ざけてしまうこと。この2点に気をつけてください。

    2030年、J1の舞台で再び闘えることを楽しみにしております!!

    ※ ジェフはようやく過ちに気付き、ユン・ジョンファン監督の元、来年3年目を迎えます。
    個人的には来年は10年振り位に、昇格争いの渦中で闘えるのではと期待してます。

  2. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    物凄い説得力のあるコメントありがとうございます。ジェフはオシム時代がありましたもんね。その後の苦戦は、山雅も参考にしなくてはいけないのかもしれません。

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