2022年ヤクルトのキャンプ、オープン戦①

今日はここまでのヤクルトのキャンプ、オープン戦の印象を「2022年キャンプのポイント」の記事に沿いながら振り返ってみたい。
練習試合、オープン戦を見た印象では簡単にまとめてしまうと「投高打低」ということになるだろうか？11月末まで日本シリーズを戦いオフが短いという部分で難しさはあると思うし、キャンプでは天候に恵まれなかった部分やコロナ関連での離脱もあり、各選手調整は苦しんでいる部分もあるのではないだろうか？何とか開幕までに状態を上げていってもらいたい。

①先発ローテーション争い
・サイスニード、A.Jコール、スアレスの外国人先発候補の実戦登板は見れていないのだが、その他の投手に関しては、キャンプ前に名前が挙がっていた選手は実戦でもまずまずの投球を見せてくれている印象である。シーズン通して計算できる投手は現時点では少ないのだが、それでも先発候補で大きく崩れてしまっている投手はいないようで多少安心している。
実績のある小川、石川はきっちり調整出来ている様子があるし、ポストシーズンで一気に評価を高めた奥川、高橋も「らしさ」は見せてくれている。高梨、原、金久保も現状先発ローテーション争いの真っ只中で投げてくれている印象である。健全な争いが出来ているのではないだろうか？
・この先発ローテーション争いという部分でここまで一番大きなトピックと言えば、梅野先発転向ということになるのだと思う。楽天とのオープン戦で先発を任され3イニングを投げたことから「おやっ？」と思ったのだが、試合後のコメントではあくまでもリリーフ起用という主旨の報道が多かったため、てっきりリリーフで調整するものだと思っていた。しかし外国人投手が開幕に向けてどこまで状態を上げられるか分からない中で、梅野を先発で待機させることにしたようである。
ドラフトにかかった時から完全にリリーフタイプだと思っていたのだが、1年目、2年目辺りまでは先発でも起用されることがあり、ボールの質の高さには定評があった投手である。投手経験の少なさもあってか先発として試合を作るという部分には課題があり、やはりリリーフ向きの投手かな？という印象があるのだが、プロで投手経験を積む中で、先発としても期待できるだけのスキルを身に付けてきているだろうか？カウント球として使える緩いボールが１つあれば、先発としても面白い存在になり得るだろうか？

②育成契約から本契約を勝ち取る選手は現れるのか？
・1軍キャンプに抜擢された小澤、丸山翔、赤羽にはある程度のチャンスが与えられていた。
小澤については、サイドスローに転向したのだが、まだフォームを作っている段階なのではないだろうか？元々の特徴であった力強いストレートはサイドスローに転向してもそのままであることに安心したのだが、1軍で使えるレベルにあるかどうかはもう少し様子を見なければならない。
丸山翔については、長身を活かした角度のあるボールに可能性を感じる。まだ下半身と上半身が連動したフォームになっていない気もするのだが、指先感覚にも優れているように感じ、ストレート、変化球ともに器用に扱っている印象である。伸びしろがありそうである。
赤羽は、この1年で身体も大きくなり、打席でも対応力が上がってきているように感じる。まだまだ勉強しなければならない部分はあるのだが、パンチ力のある打撃は面白い。
※育成契約選手ではないのだが、丸山和は走塁時のアクシデントで脳震盪を起こしたようで心配したが、実戦に復帰している。まずは守備、走塁で信頼を得たい所である。

③正遊撃手争い
・元山が出遅れた中で、西浦にきっちりレギュラーを獲得してもらうことがチームにとっては一番だと思うのだが、その西浦の状態も決して良いようには感じない。そんな中で高卒3年目の長岡の存在は気になる所である。赤羽同様身体が出来てきて来ている印象があり、プレーに力強さが加わってきた。ルーキーイヤーから攻守にセンスの良さは感じさせてくれたのだが、まだプロの身体になっていない印象があった。身体作りと実戦経験を積んだことで、以前よりもプロの世界に馴染めているように感じる。インパクトのある結果は残せていないのだが、開幕1軍がかすかに見え始めているように感じる。

まだ開幕までは多少時間があるため、もう少し各選手の状態が上がってくることを期待したい。


にほんブログ村