ヤクルト2-1中日
昨年の日本シリーズMVPである正捕手中村を欠く中で若手の古賀、内山壮が奮闘しているのだが、この日のゲームでは中堅どころの松本直が決勝2ランに好リードと存在感を示してみせた。昨シーズンは1軍での出場機会がなく、忘れられかけていたのだが、この日の大仕事は良いアピールになったのではないだろうか?
決勝ホームランが飛び出したのは、2回だった。1アウトから長岡がヒットで出塁したのだが、2アウトとなり、2アウト1塁という場面で松本直に打席が回ってきた。本人がヒーローインタビューでも答えていたように次打者が投手の高梨だったため、長打を狙いたいシチュエーションだった。そんなシチュエーションで福谷が投じたインコース高めのストレートに上手く身体が反応した。コンパクトに振り抜いた打球は、そのままレフトスタンドに飛び込んだ。この一発が勝負を決める値千金の一打となった。
松本直に関しては、入団時から強肩が武器として話題になっていたのだが、バッティングに関しては、変な癖のようなものは感じなかったのだが、ルーキーイヤーのバッティングは、下半身との連動が感じられず、力強さが欠けているように映った。しかしこの日のホームランには力強さも感じさせてくれた。昨シーズンは1軍での出番はなかったのだが、2軍ではバットでも結果を出していたとのことで、プロ入り後の努力が実った形になったのではないだろうか?
守備面では先発の高梨を上手くリードしたのではないだろうか?前回の高梨登板時にもバッテリーを組んだのだが、高梨の特徴であるストレート、カーブ、フォークをふんだんに使い、緩急と高低のコンビネーションで攻めつつ、時折、カット系のボールも駆使しして中日打線を抑え込んでいった。どちらかというと相手打者のよって配球を変えるというよりも高梨の良さを引き出すリードという感じだっただろうか。荒れ球が武器にも不安材料にもなり得るのが高梨なのだが、この日は、ある程度ストライク先行の投球が出来ており、6回で84球という球数に収めてみせた。これは松本直のリードと高梨の投球が噛み合ったことを示す数字なのではないだろうか?
7回からは、1点のリードを守るべく、石山ー田口ー清水ーマクガフという継投となった。7回には石山がピンチを招き、2アウト満塁という一打逆転という場面もあったのだが、ここは、火消し役の田口が今日も仕事をし、リードを保つと、8回、9回は清水、マクガフがきっちり無失点で抑え込み、前日の嫌な負け方を払拭してみせた。
先日のDeNA戦に続き、大ピンチを凌いでみせた田口と前日に決勝ホームランを許し、多少なりともプレッシャーを感じていただろう清水の投球が印象的だった。
どちらにしてもこの日は、松本直が主役のゲームだったのではないだろうか?この日の活躍で、今後の松本直の起用法にも幅が出ると思われるし、古賀、内山壮への良い刺激にもなったのではないだろうか?中村もうかうかしていられなくなるような激しい正捕手争いに期待したい。
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コメント
開幕時はチーム方針としては正捕手中村-二番手古賀-将来性内山という状況で松本直の立場はあくまで第三捕手だったと思うのですがここにきて一気に正捕手争いに加わるアピールが出来ましたね
決勝2ランはもちろん、1失点に抑えたリードや二塁送球での肩も魅せてくれました
早速今日も石川とバッテリーを組み、またホームラン打ちましたね
試合結果はあれでしたが、まだまだ高梨以外ともスタメンマスク被る松本が見たいです
高梨も良かったですね。インコースへのストレートで意識づけできる球威と制球が活きてました。ただあれだけ調子良くても6回で降ろされてしまうのはもったいないというか信頼が足りてないですかね。リリーフ陣の負担を考えても先発がもう少しイニング消化しなくては
saboさんへ
打撃でアピールできると印象は良くなりますよね。今後も正捕手争いは注目していきたいですよね。
高梨はまだまだ安定感という意味で不安があり、ロースコアのゲームとなった中で続投という決断は出来なかったのでしょうね。先発が長いイニングを投げられないゲームが多くなっているため、勝ちパターン以外のリリーフ陣の負担が大きくなっていますよね。