「底知れねぇ伝説の始まりだぁ。」という言葉はお笑いコンビトータルテンボスの持ちギャグのような言葉となっている。そのトータルテンボスでツッコミを担当する藤田氏はプロ野球通であり、コアなロッテファンである。おそらく佐々木朗希の投球を見て、「ハンパねえ。」、「底知れねぇ伝説の始まりだぁ。」という言葉を叫んでいるはずである。
今日はテレビ中継で佐々木朗の投球をリアルタイムで見ることが出来た。前回登板で完全にプロの打者を子ども扱いしての完全試合を達成していただけに、今日はBIGBOSS監督率いる日本ハム相手にどんな投球を見せるのか、試合前から注目が集まっていた。
いざ試合が始まってみると、前回の投球同様、160キロを超えるストレートと140キロ台後半を記録するフォークとのコンビネーションで日本ハム打線に付け入る隙を与えなかった。完全試合を達成したオリックス戦に比べて、多少ストレートの制球が散らばる場面もあったのだが、今日もパーフェクトピッチングを続けていった。前回の登板時は、危ない当たりすらなかった印象なのだが、今日はヌニエスのレフトフライ、近藤のショートゴロ、宇佐見のライトフライなどは、多少「おっ。」と思う打球ではあった。しかし野手が普通に捌けばアウトに出来る打球であり、あまりにも佐々木朗が打たれないがために、「おっ。」と感じてしまった打球だった。
8回2アウトから野村に打たれたライト線のファールに関しては、紙一重の打球だったが、結局その野村も三振に仕留め、8回終了時点でもパーフェクトは続いていた。球数が100球を超えていたため、もしかすると降板する可能性もあるのかな?と思っていた。おそらくそんな思いを持ちながら観戦していた方も一定数いるのではないだろうか?井口監督は、やはり今日に関しては、100球というのを一つの目途にしていたようで、9回のマウンドには佐々木朗ではなく、益田を上げた。この瞬間「2試合連続完全試合」という記録は途切れたのだが、それにしても17イニング連続パーフェクトピッチという記録には驚いてしまう。
前回も評価されたようにバッテリーを組む高卒ルーキー松川も凄いのだが、リアルタイムでテレビ観戦した印象としては、やはり佐々木朗の投げるボールがシンプルにえげつないという感想を持った。投げるボールの凄さで打者を抑えていくため、松川のリードもシンプルだった。遊び球を使うことなく、ストレートとフォークでどんどんと勝負していくスタイルは、佐々木朗だからこそ許されるスタイルである。まるでリトルリーグに現れた怪腕が打者を圧倒していくかのような感覚でプロの打者を抑え込んでしまった。
私は1988年からプロ野球に興味を持った。衝撃的な投球を披露する投手も何人も見てきたつもりである。巨人の斎藤雅樹、西武の郭泰源、近鉄の野茂英雄、ロッテの伊良部秀樹、ヤクルトの伊藤智仁、石井一久、西武の松坂大輔、ダイエーの斉藤和巳、日本ハムのダルビッシュ有、楽天の田中将大、巨人の菅野智之、日本ハムの大谷翔平、オリックスの山本由伸、この辺りの投手の全盛期の投球というのは衝撃を与えるのに十分だった。それらの投手とすでに肩を並べようとしているのが佐々木朗希である。
私は「レジェンド」という言葉を安売りするのは、好きではないのだが、佐々木朗に関しては、すでに伝説の投手になったと言っても過言ではないと思っている。前回の完全試合と今日の8回完全投球で後世に名を残すこととなった。今後どんなプロ野球人生になろうともすでに佐々木朗は伝説の野球人である。願わくば、この2試合の快投は、伝説の序章であってほしい。今後これ以上の伝説をいくつも残すような投手に育ってもらいたい。
「底知れねぇ伝説の始まり。」、「ハンパねえ。」投球をリアルタイムで見ることが出来た喜びに溢れている。
完全試合の記事はこちらから→「佐々木朗希 完全試合&19奪三振&13者連続奪三振達成」
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コメント
17イニング連続パーフェクトなんて、こんなことが現実に起こるものなのか?というのが感想です。交流戦での対戦が見たい様な、偉業の達成を許してしまいそうで見たくない様な、相反する気持ちを抱いています。
新人時代に伊藤智仁が記録した規定間近での防御率0点台、田中将大のシーズン無敗記録、菅野のシーズン8完封といったところに、私が見たことのない昭和の大投手が活躍した時代の香りを感じたものですが、佐々木の場合の存在感は、通算最多勝の金田といったところでしょうか?左右の違いはあれども、長身でやや細身に見える体形から剛速球を投げるところとか、似ているような気がします。
すでに伝説だと私も思います。
そしてまだ連続パーフェクトは続いてますからね。本人にはプレッシャーかもしれませんがガンガン、メディアに取り上げて欲しいです
こういう形で野球の露出が増えるのは良いですよね
佐々木のような選手はまさに球界の宝です
超匿名さんへ
もちろん私は金田氏の現役時代は知らないのですが、実力が突出しているからこその17イニング連続パーフェクトだと思うので、時代は違えど比較できる存在なのかもしれませんね。
saboさんへ
もう伝説ですよね。誰がパーフェクトを止めるのか?という話題で盛り上がるのは、私がプロ野球を見始めてから初めてのことだと思います。
それにしても球場の雰囲気が普段とは全く違いましたね。