もがく山田哲人の姿は尊い

ヤクルト1-0ロッテ

神宮球場に戻ったことによりDH制ではなくなったため、山田の起用法に注目していたのだが、今日は3番セカンドでスタメン出場となった。本調子でないことは明らかなのだが、第1打席でホームランを放ち、結果としてこの1点が決勝点となった。サイスニードをはじめとする投手陣の活躍があったからこその勝利なのだが、山田の一発による勝利はチームに勢いを与えそうである。

物凄い勢いで階段を駆け上がっていた山田にアクシデントが襲い掛かってきたのは、2016年シーズンの後半だった。かなり厳しいインコース攻めにあう中で、死球により打撃を見失い、不調に陥ってしまった。その後もある程度の数字は残しているし、2018年シーズンにはトリプルスリーも達成しているため、常に一流プレーヤーで居続けているのだが、やはり2014年~2016年シーズン前半までの姿がこれまでの選手生活の中での山田の全盛期という印象が私の中では残っている。その後はずっとコンディション不良や崩れた打撃の修正を繰り返すシーズンが続いているのではないだろうか?
ここの所も不調、欠場、DHでの出場など、明らかに本調子ではない状態でゲームに出場している姿が見られ、昔のような身体のキレも失われているように感じる。打撃に関しても振れば結果を出すような「打ち出の小槌」状態ではなくなっており、来た球に反応して打ち返すことは難しくなっていると思われる。その分狙い球を絞ったり、打球に角度を付けたりと今現在の山田の状態の中でベストの打撃を模索しているように感じる。アスリートの全盛期というものは、非常に短いものであり、同じことを繰り返していても結果を残し続けられる世界ではないと言われている。山田にとっても同じことが言えるのだと思う。16年シーズン後半の死球攻めがなければ…とファンとしては考えてしまうのだが、そんなこともアスリートにとっては当たり前のアクシデントである。そういったものを飲み込んだ中で、もがき続ける山田の姿は尊いものである。素人目に見ても明らかにバットが振れていなかったり、身体が動いていなかったりする姿を見るたびに痛々しい気持ちになり、何とかコンディションが元に戻ることを願ったのだが、もうそういう段階ではないのだと思う。川端が腰痛と付き合いながらプレースタイルを変更してきたように、山田も怪我と付き合いながら今あるベストを模索し続ける状態にあるのだと思う。
先日の楽天戦でのホームランも今日の先制ホームランも山田の打撃技術が詰まった見事なホームランだったと思う。ロッテの石川は、安定感のある投手であり、大崩れしないタイプの投手なだけに立ち上がりに奪った1点は最終的には1点以上の価値がある得点となった。

その後追加点が奪えず、ゲームはずっと1-0という最少得点差で推移していたのだが、その中で先発のサイスニードが良く粘ってくれた。4回以降は、毎回のようにピンチを招いたのだが、弱気になることなく攻めの投球でロッテ打線に1点を与えなかった。今シーズンのサイスニードは、ここまでストライクゾーンの中で勝負出来る投球が続いており、四球で崩れる姿をそれ程見せていない。どうしても球数が増えてしまう部分はあるのだが、昨シーズンと比べても投球に安定感が出てきているように感じる。今日の7回無失点の投球はゲームのシチュエーション込みで評価できるものになったと思う。
リリーフ陣も8回今野、9回マクガフと1点のリードを守り切ってみせた。今野はストレートで押すことが出来ているし、マクガフは前回の失敗を引きずることなくゲームを締めくくってみせた。完封勝利に導いた中村のリード含めて非常に良かったのではないだろうか?

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コメント

  1. 超匿名 より:

     ロッテ打線がそれ程強力ではないこともあってか、神宮でスミ1勝利という珍しい形になりましたね。あと目立たないながら、ロッテ投手陣の奪三振数を見る限り、ヤクルト側は無三振で試合を終えたという記録?を達成してますね。
     近年のヤクルトは詳細を明かさないので、青木もそうですが、山田の状態もどうなのかわかりませんね。とりあえず守備に着けることで一安心しました。

  2. sabo より:

    山田の起用法も今後は変わったりするでしょうか
    例えばファーストとの併用とか…
    山田のセカンド守備はセパ併せてトップクラスですが、セカンドの消耗を考えるとですかね

    ピッチャーがよく頑張ってくれましたね
    マクガフも慎重に攻めてくれました

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    そうですね。山田の状態ははっきりとは分かりませんが、セカンドを守れたことに関しては、ホッとしますよね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    山田の起用法はあと数年で大きく変わってくると思います。セカンドの守備は健在ですが、やはり負担は大きいと思います。また山田自身身体を大きくしたことによってアジリティという部分については少し衰えてきている印象があります。今後はファーストで起用なども考えられるのではないでしょうか?

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