本当にもう一山来るのだろうか?

ヤクルト16-6巨人

前日に中日相手に10-0と大勝していたのだが、こういった試合の翌日のゲームは打線が沈黙するのが相場である。しかし初回から菅野を打ち込み、終わってみれば19安打16得点で二夜連続大勝となった。ペナントレースは甘くないことは承知しているつもりなのだが、ここまでチームが噛み合うと「本当にもう一山来るのだろうか?」と感じてしまう。
昨日のブログ記事に対して超匿名さんより「ここまで離すとファン心理としては、優勝を逃すことは勿論、追い付かれることさえあって欲しくないと思います。」というコメントを頂いた。全く持って同意である。2011年シーズンのような経験もしているので、優勝することは簡単ではないことは分かっているのだが、ここまで離したらもう追い付かれることさえあって欲しくはない。まだまだコロナ禍での生活が続いており、不確定要素が多いシーズンだとは思うのだが、このまま悠々と逃げ切ることを期待したくなる。

菅野のボールが走っていなかったとは言え、菅野は菅野である。全盛期のようなボールが投げられなかったとしても投球術で何とか試合を作る術を持った投手である。その菅野相手に初回に4点を奪えたのは、大きかった。塩見、山崎の連打でチャンスを作ると村上のセカンドゴロの間に1点を奪ったのだが、今日はここで終わらなかった。5番に入った坂口がヒットで続くと、6番の中村が菅野の初球のスライダーを捉え、打球はバックスクリーン左へ飛び込む3ランホームランとなった。先制点を奪えただけでも大きな得点になると感じていたのだが、ここから繋がって、中村に3ランホームランが飛び出すとは思わなかった。一昨日、昨日に続いて初回にビッグイニングを作ってみせた。こういった展開に持ち込めると、今のヤクルトのチーム状況からすると戦い方が楽になる。
3回には山田のタイムリーと中村の2打席連続となる2ランホームランで3点を追加し、6回には代わった桜井から山田のタイムリー2ベース、村上の2ランホームランで追加点を奪い、桜井から代わった戸田からも今日スタメン起用となった川端がタイムリー2ベースを放ち点差を広げてみせた。今日のヤクルト打線はこれで終わらず、7回には塩見、山田のフェンス直撃となるタイムリー2ベース、村上の2打席連続となる2ランホームランで更に追加点を奪い、最後は8回に長岡にソロホームランが飛び出し、合計16得点を奪ってみせた。

中村は先日の中日戦でも5打点を上げていたのだが、今日も2本のホームランで5打点、そして4安打と結果を残してみせた。開幕前に離脱し、復帰後も高津監督が非常に慎重に起用している印象があるのだが、フレッシュな状態でゲームには入れているのか攻守に身体の動きは良いように見える。菅野からの2打席連続ホームランは流石に出来過ぎなのだが、こういった起用法にも納得した中で結果を出している姿が見られることがチームにとっても大きなプラスになっているように感じる。内山壮という19歳の天才が中村の背中を追っているのだが、中村も存在感を示している。
今日3安打3打点の山田に関しても、今日の打撃内容は「何かを掴んだのでは?」と感じるようなボールに逆らわないコンパクトな形が作れていた。これまでは、長打狙いのスイングも多かったように感じるのだが、山田自身でも打撃については試行錯誤しているのではないだろうか?どこかで噛み合う瞬間が訪れれば良いのだが…それが今日のゲームになれば幸いである。
村上に関しては、大きなアクシデントがない限りは、簡単には止まらないのではないだろうか?調子が良くても悪くても打撃が雑にならないのが村上の一番の凄みなのではないだろうか?桜井から放った1本目のホームランはインコース高めのボール球のストレートをライトスタンドに運んだのだが、メジャーリーガーのような凄まじいスイングスピードだった。並の打者なら差し込まれるタイミングでバットが動き出したようにも感じたのだが、打球は中段まで届く、飛距離十分の一発となった。ボールを最後まで引き付けることが出来るため、選球眼も良く、最近は打ち損じも減って来ているため、相手バッテリーが非常に投げ辛そうにしている場面を多々見かける。本当に味方で良かったと感じる選手である。
その他にも今日スタメンで起用された坂口や川端も結果を残すところに今のヤクルトというチームの凄さを感じることが出来る。投手にしても野手にしてもこれだけ多くの選手が起用され、勝利を重ねていくことも珍しいことなのではないだろうか?様々な得点パターン、継投パターンを使い分けながら勝利を手にしていく姿は、高津ヤクルトの真骨頂と言えそうである。

投手陣は大量援護にも恵まれた中で高橋が6回2失点でまとめ、流れを渡さなかった。正直無駄な四球も多く、高橋の課題が出たゲームでもあったのだが、こういった内容でも6回2失点でまとめたことを評価したい。勝てる投手になってきている。
リリーフ陣は、7回から木澤ーコールー大西と1イニングずつ投げ、それぞれ失点してしまった。しかし今日は大差の付いたゲームであり、失点に関してはそれ程気にする必要はないと感じる。3イニングで合計8本のヒットを許してしまったのだが、3人とも四死球は与えなかった。大量得点差を頭に入れた中で投球することが出来たのではないだろうか?

怖くなるくらいの勝ち方が続いているのだが、チーム状態が良い時に1つでも多くの勝利を稼ぎたい所である。高津監督の冷静なマネジメント含め、今のヤクルトには付け入る隙が少なくなっていると感じる。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     現在のチーム状態ならば、菅野相手であってもかつて程の絶望感はないと思っていました。でもまさか今季最多得点試合になるとは予想外でした。村上に至っては連続マルチヒットどころかマルチホームランという、もはや訳が分からない状態ですね。
     かつて王がいたv9時代の巨人、清原と共に優勝を重ねた森西武、常勝軍団とまでは言えなかったものの、松井を得て90年代を彩った長嶋巨人とリーグを代表するスラッガーがいました。そういった時代を代表するスラッガーがチームにいる感動と興奮を今度はヤクルトファンが味わっているのだと思います。村上の大成と共に第2の黄金時代が到来していたと、後に語られるように願いたいですね。
     高橋は前回が出来過ぎで、ある程度の四球を出すことは持ち味と言うか織り込み済みでしょう。菅野に投げ勝ったことが好評価で、また一段ステージが上がったのではないでしょうか。高橋ー菅野のマッチアップと聞いても十分見栄えがします。

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    村上には是非常勝軍団の4番打者になってもらいたいですよね。歴史に名を残すスラッガーになってもらいたいですよね。

    菅野が先発の日にこれだけの得点を奪えるとは思いませんでしたよね。

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