中澤雅人

今日の阪神戦は雨で中止となった。そして明日の予告先発は館山ではなく、中澤である。てっきり館山を明日にスライドし、中澤の登板は流れるのでは？と思っていたのだが…今の中澤には全く期待できないのだが、中澤にとってはチャンスである。天候が心配ではあるが、どんなピッチングを見せてくれるのだろうか？
まだプロ入り３年目の投手なのだが、年齢は２７歳ということで、もしかすると先発としてはラストチャンスになるかもしれない。それぐらい今の中澤は追い込まれた立場にいる。

この中澤、富山商時代から注目されていた。野球が決して強くない富山県の高校に現れた本格派サウスポーの印象が残っている。私の記憶の中では、富山県高校野球史上№１投手だったと思っている。（私の地元が富山ではないため、甲子園に出場した投手の中でだが…）キレの良いストレートとカーブ、スライダーで三振を奪える北信越を代表するサウスポーだった。しかしすぐにプロ入りすることはせず、中央大学に進んだ。ここからは、ほとんど映像で見ることはなかったのだが、プロから注目され続けていた。それでもプロに行くにはこれといった決め手もなく、トヨタ自動車に入社する。大学卒業時にプロ入りできなかったということは伸び悩んだということなのだろう。しかし中澤に再び注目が集まる。都市対抗、日本選手権と言う大舞台で結果を残し、０９年にヤクルトにドラフト１位で入団する。私は、この中澤１位指名には大反対だったのだが。（筒香に行ってほしかった。）それでも高校時代に注目していた投手がヤクルトに入団するということでどんなピッチングを見せてくれるのか楽しみにしていた。
プロでの中澤の投球を見た印象は、高校時代の印象と大きく変わっていた。私が知っていた高校時代の中澤は、間違いなく本格派だったはずだ。しかしプロで投げる中澤は、技巧派となっていた。ストレートの球速は、高校時代とそれほど変わらないが、コントロールと緩急を上手く使い、シーズン中盤までは、先発ローテーションとして活躍してくれた。まさに大人のピッチングが出来ていた。個人的には嬉しい誤算であった。しかしシーズン中盤以降打ち込まれる試合が一気に増え始め、最終的には７勝９敗、防御率５．６８という成績が残っている。
２年目からは、完全に壁にぶつかり、２軍でも結果を残せないでいる。今年も２軍で良い成績を上げているわけではない。チームの層の薄さから消去法で中澤を１軍に上げたというのが本当の所だろう。滅多打ちに遭うことも多く、１年目から相性の悪かった阪神が相手と言うことで本当に期待できないのだが、私の予想を覆す投球を見せてほしいものである。
正直０９年ドラフト組で現在最も崖っぷちに追い込まれているのは、当時のドラフト１位＝最も評価の高かった中澤ではないだろうか？同期の活躍を刺激にしてなんとか踏ん張ってもらいたい。崖っぷちパワーに期待したい。

にほんブログ村