結果的には「負けに不思議の負けなし。」というゲームでしたかね。

ヤクルト2-5広島

初回、2回に1点ずつ得点を奪い、先発の小川が毎回のようにランナーを許しながらも無失点で切り抜けていたため、今シーズンの広島との相性の良さも含めて考えれば、何となく逃げ切れそうだなと感じていたのだが、8回2アウトからの村上のエラーをきっかけに一気に試合が動き、8回、9回で3本のホームランを浴び、絵に描いたような逆転負けを喫してしまった。チャンスでもう一押しが出来なかった打線、コロナクラスターなどによる選手層の薄さによるゲームマネジメントの変化、僅差でのミスなど結果的には、負ける要素が数多くあるゲームとなった。

先発の小川は、7回で112球を投げ、被安打7,無四球の無失点という内容で、勝ち投手の権利を持ってマウンドを下りることとなった。前回の中日戦同様、ボールの走り自体はそれ程良くなかったように感じる。最後のイニングとなった7回以外は、毎回広島打線にヒットを許す苦しい投球となったのだが、それでも試合を作れるだけの引き出しを持っているのが、小川という投手の強みである。緩急とコントロールを駆使して、大怪我しない投球に終始したのは流石である。球数的にも本来のチーム状況であれば、6回裏のチャンスでの打席で代打を送られ、7回のマウンドに上がることはなかったと思うのだが、コロナクラスターによる選手の大量離脱もあり、リリーフ陣の信頼度がこれまでより低くなっていること、また負担の軽減を考えた中で小川続投の判断をしたと思うのだが、その判断に小川が応えてみせた。6回のチャンスを潰した後の7回は、嫌なイニングだったはずなのだが、しっかり三者凡退で切り抜けてみせた。試合の流れ的にはこの7回が山場になるかな?と見ていたため、この回を無失点で切り抜けたことによって大きく勝利に近付けたと思ったのだが…
高津監督の青写真としては、8回梅野、9回マクガフで逃げ切りを図るということだったと思うのだが、8回に簡単に2アウトを取った後に、村上のエラーで出塁を許すと、続く秋山に同点2ランホームランを浴びてしまった。梅野の状態は特別悪くはないと感じていたのだが、秋山への投球は失投だったと思う。カウント3-1からの変化球が完全に高めに浮いてしまった。この打席の前までにすでに猛打賞を達成していた秋山に対するボールとしては、あまりにも不用意な一球になってしまった。村上のエラーも梅野の失投も負けに直結するプレーとなってしまった。
9回に登板したマクガフは、前々回の巨人戦でも同点の場面で登板し、丸に勝ち越しホームランを浴びていたのだが、今日も先頭の小園にいきなり勝ち越しホームランを許すと、その後で松山にも2ランを浴びてしまい、この回を投げ切れずに降板となってしまった。前半戦のヤクルトの快進撃を支えてくれた選手の一人なのだが、ここの所、ストレート系のボールの威力が多少落ちているように感じ、打者に対応されてしまう場面が目立っている。一過性のものであれば良いのだが、少し心配である。

打線は、今日も先制点を奪うことに成功した。チームでコロナクラスターが発生して以降、苦しいゲームが続いているのだが、初回のゲームの入りという意味では、結果を残してくれる試合が目立っている。この集中力は素晴らしいものだと思う。今日は、初回に2番元山、3番坂口の連続タイムリーで先制点を奪い、2回には、山崎のタイムリーで追加点を奪ってみせた。大瀬良相手にチャンスでしっかり一本を出した坂口、山崎の集中力は見事だった。
しかしここから追加点を奪うことが出来なかった。5回の2アウト1,3塁のチャンスでは、4番村上が凡退し、6回の1アウト満塁のチャンスでは、小川をそのまま打席に送ったものの三振に倒れ、続く山崎も凡退し、得点に繋げることが出来なかった。終わってみれば、こういったチャンスで1点でも奪えなかったことが最終的には響いてきてしまった印象がある。
巨人戦で連敗を止め、2つ勝てたことや、徐々にメンバーが戻ってきていることや、今シーズンの広島との相性などを考えると、「今日は勝てるゲームだな。」などと考えてしまう自分がいたのだが、まだまだチームは苦しい状況にあることを再認識することが出来た。やはりタイトル通り、終わってみれば「負けに不思議の負けなし。」と感じるゲームだった。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     六回の満塁機はクラスター前ならリリーフ陣を信頼して代打だっただろうし、ターニングポイントとなった八回は村上のエラーがなければ、清水がいたら梅野ではなかっただろうしで、以前のメンバーだったらこれまでの広島戦の相性通り、完封リレーで勝利であった可能性が高いですね。
     巨人戦に続いて被弾となった梅野はメンタルをやられてないか心配ですね。この人が良かった頃は、うなりを上げる直球で空振りを奪えていましたが、今季はそういったシーンがあまり見られませんね。マクガフの方は同点で打たれて良いとは言いませんが、セーブシチュエーションで失敗しだしてから心配することにします。
     

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    コロナでの選手不足が最後の最後に響く展開になってしまいましたね。コロナクラスター後の初戦となった中日戦同様勝ちたかったゲームでしたよね。

  3. sabo より:

    3戦目で勝った今だから言えますが、試合の形としては悪くない試合でしたね
    リードしたまま8回(セットアッパー)に託せたわけで、勝率の高い形に出来たことを喜んでもいいかな

    6回の満塁小川の打席よりも2回のランナー1.3塁で小川にバレバレのセーフティスクイズを決行させたのが気になるところです
    セーフティスクイズだったらサードランナーは打球の強さとファーストの猛チャージを見て止まるべきだったかと。
    そもそも一度セーフティスクイズをファールしているし普通の1塁ランナーだけ進めるバントに切り替えても良かったと思うんですよね。
    これはタラレバですけど、ランナー2.3塁なら山崎晃太朗のタイムリーヒットで2点入ったし。
    ちょっと最近サインプレー上手くいってない気はしますね

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    試合展開的には悪くない展開でしたよね。

    セーフティスクイズに関しては、3塁ランナーの判断が難しいですよね。1点入っていればまた違った展開になりましたかね。

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