ヤクルト8-8巨人(延長12回)
二夜連続となった延長戦は、今日は引き分けに終わった。首位を走るヤクルトにとっては、よく粘って負けずに1試合消化できたことを評価できるゲームになったのではないだろうか?先発高梨は間違いなく誤算だったのだが、最終的に引き分けでゲームを終えられたことは「御の字」の状態と見て良いはずである。5時間28分に及ぶ長時間ゲーム、お疲れさまでした。
ヤクルト先発の高梨は、個人的にはここ数試合の出来の良さは、ヤクルトに移籍して以降、最も状態が良いのでは?と感じていたため、今日のゲームに関しても期待していたのだが、見事なまでに裏切られてしまった。
初回は巨人打線を三者凡退に抑え、やはり状態は良いのでは?と感じたのだが、味方打線が2点を援護してくれた直後の2回に岡本和に同点2ランホームランを浴びると、その後も4連打で2点を追加されてしまい、後1アウトが取れずに1回2/3で降板となってしまった。冒頭にも書いた通り状態は良いと感じていたため、2回投げ切れずにマウンドを後にするとは思ってもみなかった。こういう部分も高梨らしいと言えば高梨らしいのだが、こういう投球の頻度を少しでも減らしていかなければならない。今日は悪い時の高梨の姿そのものだった。
ここからヤクルトは継投策を余儀なくされる。まずは大西が、大量失点のピンチを凌ぎ、2回1/3を無失点で抑えるのだが、5回を任された梅野が、丸にタイムリー2ベース、吉川にタイムリーヒット、重信に押し出し四球を与えてしまい、この回だけで3点を失ってしまった。梅野の調子の波の大きさは少し気になる部分である。
6回、7回を任された久保は、7回に重信の内野ゴロの間に同点に追い付かれてしまった。高梨が2回持たずに降板していたため、2イニング投げざるを得ない状況だったのだが、その2イニング目に与四死球から崩れてしまった。それでも久保に関しては、大事な場面を任されるようになったばかりの投手であり、7回も1点で食い止めたことを評価したいと感じる出来だった。
そして8回からは、清水ー田口ー木澤(2イニング)ーマクガフと無失点で繋いでみせた。7回までは乱打戦だったのだが、8回からは打って変わって両チームによる我慢比べとなったのだが、9回以降は常にサヨナラ負けのプレッシャーがある中で、どの投手もよく投げてくれたと思う。特に連投となりながらも2イニングを任された木澤の気持ちのこもった熱い投球が印象に残った。
打線は、巨人先発の若手サウスポー井上をしっかり叩いておきたかったのだが、2回にオスナの2ランホームランで先制すると、4回には村上の3ベースからチャンスを作り、オスナのセカンドゴロの間に1点を返すとサンタナにもソロホームランが飛び出し、井上を4回でマウンドから引き摺り下ろすことに成功した。若手投手の出鼻はきっちり叩いておきたいだけに、しっかり5回持たせずにKO出来たことは良かったのではないだろうか?
一旦はリードを3点に広げられてしまったのだが、その後も山田の3試合連続となるソロホームラン、キブレハンの犠牲フライで喰らい付くと、7回には2アウトランナーなしからチャンスを作り、オスナの2点タイムリーヒットで一度は逆転することに成功した。結局直後に追い付かれてしまうことになるのだが、7回の攻撃は非常に良い攻撃だったと思う。この回からマウンドに上がった平内は、ストレートの威力も変化球のキレも抜群であり、簡単には打てない雰囲気が漂っていたのだが、2アウトランナーなしから中村が粘って四球を選ぶと山田がヒット、村上が四球で2アウト満塁のチャンスを作り、平内を心理的に追い込むと、ストレートに強い印象があるオスナが、平内の157キロのストレートを打ち返す、逆転2点タイムリーヒットを放ってみせた。調子は良さそうに感じた平内を打線の繋がりでじわじわと崩した攻撃は、過程も結果も評価できるもののとなった。ファンとして満足できる7回の攻撃となった。
8回以降は、チャンスは作れどあと一本が出ず、勝利は逃してしまった。10回以降は毎回得点圏までランナーを進めたのだが、無得点に終わってしまった。ランナーをしっかり2塁に進めて、相手外野手を前に出させた中で勝負するといういい形が作れていたのだが、仕上げの部分が上手く行かなかった。しかしチームは徐々にコロナクラスター前の状況に戻りつつあると感じさせてくれた。昨日、今日の延長にもつれ込むタフなゲームとなったのだが、そのゲームを1勝1分けで終えられたことは十分評価できるものである。
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