山下がプロ初勝利！CSへの切符を手にしたのでは？

ヤクルト５－１広島

中7日でプロ2度目の先発マウンドとなった山下が、今日はCSに向けて負けられない広島相手に好投を見せ、広島のCS進出の芽を摘むと共に山下自身は、CS出場への切符を手にしたと思われる。7回2／３を無失点という投球内容は、現在のヤクルトの先発陣の状況を考えれば、十分過ぎる結果である。

山下は、前回の中日戦同様「らしさ」を見せてくれた。右打者、左打者関係なく、ベースを広く使った投球が出来ており、変化球もプロの舞台で使える球種が複数あることが強みである。緩急を使ったり、ボールを動かしたりしながら、打者を仕留めるための道筋をいくつか持っている投手という印象である。
今日は降板するまでに23のアウトを積み上げたのだが、そのうちの12のアウトは内野ゴロで奪ったものである（ダブルプレー含む）。これが山下という投手の本質なのだと思う。打者に応じた投球、シチュエーションに応じた投球が出来るクレバーさを持っているし、それを実現するだけの投球術も持ち合わせている。前回の登板時は5回持たずに降板し、被安打も９と少し打たれ過ぎかな？という印象も残ったのだが、今日は、7回２／３で106球を投げ、被安打５、与四死球３の無失点としっかり結果を残してみせた。今日は球数も少なくイニングを重ねることが出来たのだが、やはりまだスタミナ面では課題があるようで、最後はストレートの球速表示が目に見えて下がっていた。この辺りは、来シーズンに向けて強化しなければならない部分なのだと思う。
それにしても、先発投手陣が結果を残せない中で、このタイミングでルーキー山下が結果を残してくれたことは大きなことである。まだプロ入り初勝利を上げたばかりの投手をCSの戦力として考えなければならないチーム事情は、心配ではあるのだが、その中で出てきてほしい先発タイプの新星が登場したことを喜びたい。

打線は、キブレハンの3ランホームラン、オスナの2ランホームランと助っ人外国人選手によるホームランで試合を決めてみせた。キブレハンのホームランもオスナのホームランも打った瞬間にそれと分かる見事なホームランだった。
キブレハンのホームランは、九里の初球のシュートを完璧に捉えたものだったのだが、そんなに甘いコースのシュートには思えなかった。そのボールをコンパクトなスイングで捉えると打球は、レフト上段へ消えていった。コロナ禍のシーズン中に入団し、調整の難しさもあったと思うのだが、シーズン最終盤になってようやく良い姿を見せてくれるようになってきた。今日のホームランだけを切り取れば、NPBでも通用しそうなバッティングをしているように思うのだが、実際はどうなのだろうか？今後の起用法含めて注視し続けたい選手である。
オスナのホームランは、村上が四球で歩いた直後に飛び出した。非常に効果的な一発となった。森浦にカウント１－２と追い込まれていたのだが、ストレートを完璧に捉えてみせた。やはりオスナの状態は上向いていると考えて良いのではないだろうか？サンタナの状態が分からない中で、キブレハン、オスナの活躍は心強さを感じさせてくれる。

注目の村上は、今日もホームランは飛び出さず、3打数1安打という結果に終わってしまった。大島との首位打者争いも激しくなっており、三冠王を目指すのであれば、今後打席数を調整する可能性がある。その中で三冠王と56号ホームランを両方達成することは出来るだろうか？難易度は高いのだが、村上であればやってくれるのではないか？という期待感はある。久々の一発を見せてもらいたいものである。


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