雨と半袖と私(サイスニード)

2022CS

CSファイナルステージ第2戦
ヤクルト5-3阪神(ヤクルト3勝、阪神0勝)

サイスニードと言えば?と聞かれてヤクルトファンは何を連想するだろうか?「髭」という人もいれば、「狩猟」という人もいれば、「ドーナツ」という人もいるだろう。非常にキャラ立ちした助っ人外国人である。今年は、そこに「雨」というものも加わっている。今シーズンはサイスニードが先発予定のゲームが雨で流れることが多かった。また記憶に新しいところでは、優勝を目前にした神宮でのDeNA戦で試合開始が大幅に遅れながらも試合を作ったゲームが印象的である。ピッチャーにとって難しいコンディションのゲームでもいつも通りの半袖のいで立ちで、しっかり試合を作ってくれるサイスニードは頼れる助っ人外国人投手である。今日のゲームも試合開始時から雨が降り続き、中断も挟む中で非常に難しいゲームとなったのだが、そんな環境下でも力強い投球を披露するサイスニードの姿を見て「雨と半袖と私」というタイトルが浮かんできた。

試合開始からそれなりの雨量がある中でのゲームとなり、立ち上がりからサイスニードはコントロールに苦しんだ。初回はカウントを悪くする中でストライクを取りに行ったストレートを先頭の中野に弾き返され、いきなり3ベースヒットを浴びると、1アウト後に近本のタイムリーヒットで先制を許してしまった。中々軸となるボールが見付からず、2回もヒットにエラーも絡む中で2アウト満塁のピンチを招いてしまったのだが、近本を三振に斬って取り、何とかピンチを凌いでみせた。ここで近本に打たれてしまっては、試合が一気に壊れてしまう場面だっただけに、このピンチを凌げたのは大きかった。
3回以降は、徐々に投球のテンポも良くなり、最終的には、5回2/3を被安打7、与四死球2の1失点でまとめてみせた。初回、2回の投球内容と雨というコンディションを考えるとよく6回2アウトまで粘ってくれたと思う。決して本来のボールが投げれていたとは思わないのだが、CSのプレッシャーや悪コンディションの中でも大崩れせずに粘れたことは高く評価するべきだと思う。こういった環境でも黙々と仕事が出来る助っ人外国人投手の存在は心強い。
リリーフ陣も久保ー石山ー清水ーマクガフと繋いだのだが、悪コンディションの前にどの投手も苦しい投球に終始した印象である。それでも各投手最低限の投球は披露してくれた。雨が降り続き、マウンドもグラウンドも劣悪な環境になっていたのだが、最後まで集中力を切らさずによく投げ切ってくれたと思う。石山、マクガフは失点はしてしまったのだが、それでも大量失点せずにその後のピンチを良く切り抜けてくれたと思う。

打線は阪神先発藤浪の荒れ球と対峙しなくてはならず、こちらも非常に難しいゲームとなったのだが、4番村上の一振りで試合の流れを動かすことに成功した。3回は2アウト1塁という場面で村上に打席が回ってきたのだが、フルカウントからの外角低めのストレートをコンパクトに弾き返すと打球は逆風をもろともせずにレフトスタンドに飛び込む逆転2ランホームランとなった。藤浪を右打者が攻略することは難しい部分もあるため左打者である村上にかかる期待は大きかったのだが、外角低めにしっかり投げ込まれた力のあるストレートを逆方向にあれだけの飛距離を出してしまうのだから驚いてしまう。技術、パワー、メンタルの強さを感じることが出来る超一流打者だからこそのホームランとなった。この一発で試合の主導権を握り返し、阪神ベンチが3回で藤浪をあきらめざるを得ない状況を作ったことは大きかった。
4回は代わった西純から長岡がソロホームラン、5回は同じく西純からオスナが2試合連続となる2ランホームランを叩き込み、完全に試合の流れを掴むことに成功した。
投手陣が粘り、主砲の一発で逆転し、ホームランでコツコツと加点するというヤクルトペースの試合に持ち込むことが出来た。6回以降はピンチの連続であり、スコア以上に苦しいゲームとなったのだが、こういうゲームを勝ち切れる強さがあるからこそリーグチャンピオンになれたのだろう。ヤクルトの強さを感じることが出来るゲームとなった。

明日の予告先発はヤクルト高橋、阪神青柳である。個人的には現状では青柳よりも伊藤の方が組し辛いと見ているため、明日勝って日本シリーズ行きを決めてもらいたい。高橋の投球にも注目である。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村




コメント

  1. sabo より:

    先発と四番が満点の仕事をしたと言って良いでしょう
    そしてそれ以外の選手もかなり良い働き良い調整が出来ていると感じさせてくれました
    絶好調オスナのホームランは勿論、貴重な追加点となるホームランは8番長岡から出ましたし、長岡は粘りの四球やヒットもあり頼もしい限り。
    塩見山田哲人にヒットが出たことも良かったし、山崎晃大朗のファインプレーもあった。サンタナ、丸山のライトは強肩でランナー進塁を止めましたし、全員野球が出来ていると感じます

    私も伊藤より青柳の方が相手にしやすいと感じているので全勝で決めちゃいましょう

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    本当に全員野球が出来ていますよね。もちろん4番村上という大きな軸があるからこそという部分はあると思うのですが、本当に良いチームになりましたよね。

  3. JEF九郎 より:

    お疲れ様です。
    仕事がバタバタでリアルタイムでのレスが間に合わなかったのですが、初戦のところで振っていただいたので、今更ですが此方でお返しします。


    結果としては私にとっては理想の展開でした!
    村神さまの痛烈且つ度肝を抜く逆方向への一発で藤浪をノックアウトし、早めに西純矢を引きづり出し、更にその西純矢も長岡等が打ち崩す。

    長い目で見れば、これでもう日シリ進出自体は9割8分程は決まりかなぁと思いましたが、一点気になった(なってた)のは、この日ヒットがホームラン出た中盤のみだったんですよね。

    なので、正直三戦目、四戦目(青柳、BWT)伊藤)は少し苦戦するかなと感じてました、
    、、。

    ※ 3戦目につづく、、、。

  4. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    お仕事お疲れ様です。
    村上の一発で流れを引き寄せることが出来ましたよね。理想的な展開でしたね。

タイトルとURLをコピーしました