尾仲祐哉、沼田翔平を獲得へ

ヤクルトが今季限りで阪神を戦力外となった尾仲祐哉投手（２７）を支配下契約で獲得する方針で調査を進めていることが８日、分かった。
尾仲は２０１７年に広島経大からドラフト６位でＤｅＮＡに入団。同年８月２２日の広島戦（横浜）でプロ初勝利を挙げたが、同年オフに阪神からフリーエージェント（ＦＡ）権を行使して移籍した大和の人的補償として阪神に移籍した。
身長１７３センチと小柄ながら右上手投げから投げ込む最速１５０キロ超の直球が魅力。今季は１試合の登板に終わったが、ウエスタン・リーグではチーム３位の３５試合に登板。通算成績は３３試合全て救援で登板し１勝２敗、防御率５・８６。

さらに、巨人を戦力外となった沼田翔平投手（２２）を育成契約で獲得する方針であることも判明した。１９年に育成ドラフト３位で巨人に入団し、２０年５月末に支配下登録。通算７試合に登板し、今季イースタン・リーグでは２６試合に登板した。
（サンケイスポーツ引用）

まだ獲得を検討という記事であるため、フライング気味ではあるのだが、複数の媒体で記事が出ていることもあり、このブログでも取り上げることとした。今年は、複数の投手が自由契約となったものの、ドラフトでは投手の指名は2名に留まっていたため、おそらく他球団を戦力外となった選手の獲得や現役選手ドラフトでの投手の指名はあり得ると考えていたのだが、早い段階で投手2名を獲得するとの報道が飛び込んで来た。

尾仲に関しては、16年のドラフトでDeNAに6位で指名されたのだが、ドラフト前には、ヤクルトも興味を示しているとの報道があったため、このブログでも少しだけ触れた記憶がある。DeNAに在籍したのは、1年間だけで、阪神大和がFAでDeNAに移籍した際の人的保証で2年目からは、阪神でプレーしていた。それだけ期待値が高かった投手ということが言えるのではないだろうか？個人的には「小柄ながらよくまとまった好投手」という印象が残っている。しかし実際には、プロ6年間で実績らしい実績は残していない。ストレートに一定の速さがあり、複数の変化球も器用に操れる印象があるのだが、1軍の壁に跳ね返されてしまっている状況が続いている。
状況的には今野が楽天を戦力外となり、ヤクルトに移籍してきたときに似ているだろうか？今野は空振りを奪えるストレートという明確な武器を活かして1軍での働き場所を得ることが出来たのだが、この尾仲はどうだろうか？毎年期待されながら1軍の壁を越えられなかった投手であるため、何かを変えなければならない状況にあることは確かだろう。リリーフで生き残りを掛けるのであれば、明確なウイニングショット、もしくは打者が邪魔に感じる球種の習得が必須事項になるのではないだろうか？今年の戦力外となった選手の中では、投手としてのセンスや器用さを感じさせてくれる投手だけにヤクルトで一皮剥けてくれることを期待したいと思う。個人的には2000年代前半にリリーフとして活躍した河端龍のような投手像を期待してしまう。

沼田に関しては、旭川大高時代に甲子園で私の出身地である長野県の佐久長聖高校と対戦しているため、高校時代の姿も記憶に残っている。当時から注目の投手として名前は上がっていたのだが、非常に細身の投手であり、まだまだ身体が出来上がっていなかった印象が残っている。しかし尾仲同様、投手としての器用さは感じさせてくれる投手だった。育成ドラフトで巨人に入団したところまでは追えていたのだが、その後の状況は全く把握できていなかった。今日の報道の中の写真を見て、投球フォームがサイドスローになっていたため、驚いてしまった。慌ててネットで動画を見てみると、昨年あたりから投球フォームを試行錯誤している様子が伺えた。器用だからこそ、どんなフォームでもある程度形に出来てしまうのかもしれないが、個人的には入団当初のようなオーバースローに近い角度からの投球に最も魅力を感じる。本人がどういう意図でフォーム改造に取り組んでいるのか？ヤクルトがどういう意図で獲得を検討しているのか？は現段階では分からないのだが、まずはしっかり自分の投球フォームを固めてもらいたい。この課題がクリアできれば自然と支配下契約も近付くのではないだろうか？

小柄ながら投手としてのセンスを感じさせてくれる右投手2名の獲得を検討というのは、個人的には意外な人選で驚いたのだが、両投手ともにある程度まとまっている投手なだけにヤクルト投手陣の中でも面白い存在になる可能性はあると思う。今日の報道通り、獲得するのであれば、キャンプ、オープン戦から注目してみたい。

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