小川君！君はヤクルトの希望の光だ！

ヤクルト４－２中日

小川のテンポの良い投球がヤクルトに流れを引き寄せた。昨シーズンから待ち望んでいた救世主誕生である。それほどまでに心強いルーキーである。

地元ナゴヤドームでの登板となった小川は、前回の広島戦同様ダイナミックなフォームから力強いストレートと多彩な変化球で中日打線を手玉に取る。５回までノーヒットピッチングを披露する。ちなみにヤクルト打線も５回までブラッドリーの前に１安打に抑え込まれるのだが、その打ったヒットも小川のバットから生まれるというワンマンショー状態だった。

この小川の投球に応えるように打線が繋がったのは６回だった。中村、川島、上田の単打で満塁のチャンスを作ると、２アウトから畠山が走者一掃のタイムリー２ベースを放つ。ミレッジがチャンスで凡退し、嫌な雰囲気の中での一打は「これぞ４番」の仕事ぶりである。畠山は、９回にも中日を突き放すソロホームランを放ち、チームの全打点を叩き出した。

小川は、６回に自らのエラーで出したランナーを得点圏に背負うとルナにこの試合初安打となるタイムリーを浴びてしまうが、その後も落ち着いた投球を披露し、７回を被安打１奪三振７与四球３の１失点とほぼ完璧な投球を披露してくれた。８回は山本哲、９回はバーネットがルナにホームランを浴びて１点を返されるものの４－２で勝利し、小川は開幕２連勝となった。

今日は、とにかく小川に尽きる。オープン戦で好投を続ける小川に対してヤクルトで小川と比べられる投手は館山と石川しかいないのではないか？ということを書いたのだが、シーズンに入ってもその評価に変化はない。館山を欠くヤクルトはこれから厳しい戦いが続くとは思うのだが、この小川が飛び出したことによって少しは館山の穴が埋まりそうである。これだけワクワクさせてくれるヤクルトのルーキー投手は久々ではないだろうか。大学時代の圧倒的な成績や独特のフォーム、安定感のある投球などを見ていると元広島の山内泰幸投手のルーキーイヤーを彷彿とさせる。山内投手はどちらかというと短命に終わってしまったのだが、小川にはヤクルトを背負って立つ投手になってほしい。ちなみに山内投手は巨人キラーとしても名を馳せた存在である。小川にも巨人キラーなどという異名が付くようになれば…などと考え始めてしまっている自分がいる。

打線は、やはり苦しい状況が続いているのだが、今日は「これしかない」という集中打と一発で４点を取ることに成功した。４番の畠山の長打で奪った４点ということで気持ち良いゲームとなった。ミレッジに固め打ちが見られないのが気なるが、３，４番がポイントゲッターにならない限り勝率は上がってこないだろう。明日以降もミレッジ、畠山の前にランナーを溜めたいところである。畠山には大いに期待したい。

まだ２試合だけなのだが、小川が投げると投打が噛み合う。小川の投球リズムが打線に好影響を与えているのではないだろうか。こうなると明日の試合が大事になってくる。どれくらい調子が戻っているか分からないが、小川と同学年の赤川にプロ５年目の意地を見せてもらいたいものである。

中日の両外国人ルナとクラークは中々良い選手である。ブランコが抜けたものの個人的には、昨シーズンよりも戦い辛くなっている印象である。この２人をどう止めるかが中日戦の鍵となりそうである。

P.S　今日は、小川監督がよく７回で小川をスパッと代えたものである。目先の勝利を優先した場合、小川続投の選択肢もあったと思うのだが、８回山本哲、９回バーネットのリレーに踏み切った。この采配は素晴らしいと思う。開幕直後から苦しい状態にあるヤクルトだが、まだまだシーズンは長い。目先の１勝に目が眩み、小川を続投させるよりはしっかり勝利の方程式山本哲、バーネットに任せた方が堅実だろう。もし今日の試合で継投が失敗していたとしてもこの投手交代に異論はない。


にほんブログ村