斉藤和己復帰断念

右肩手術から現役復帰を目指していたソフトバンク斉藤和巳リハビリ担当コーチ(35)が29日、復帰を断念し、31日付で退団すると発表した。
(日刊スポーツ引用)

今日は、斉藤和己の復帰断念というニュースと中日山崎武司の今季限りでの引退と言うプロ野球ファンにとっては寂しいニュースが2つ飛び込んできた。その中から今日は斉藤和己投手について少しだけ書いてみたい。

斉藤和己と聞いて皆さんはどんな事をイメージされるだろうか?00年代を代表する負けない投手なのだが、怪我に泣かされたこともあってかどこか悲運のエースと言う印象を持たれる方も多いのではないだろうか?

私の中で最も印象に残っているのは、2006年のプレーオフ第2戦のサヨナラ負けのシーンである。この試合も物凄い集中力で日本ハム打線を封じていたのだが、最後の最後に稲葉に内野安打を許し、二塁手がセカンドフォースアウトを狙った間に2塁ランナーの森本がホームに返ってきたシーンは、このプレーに関わった全選手が最高のプレーを見せてくれた、これぞプロ野球と言う感じのプレーで、興奮で震えたことを覚えている。

斉藤の凄さはその勝率の高さにある。通算成績は、79勝23敗、防御率3.33、勝率は驚異の.775である。03年は20勝3敗、05年は16勝1敗、06年は18勝5敗という信じられないような成績が並んでいる。この時代の斉藤はダイエー、ソフトバンクのエースと言うだけではなく、間違いなくプロ野球界屈指のエースだった。

それでも右肩に爆弾を抱えていた斉藤は、07年シーズンを最後に1軍マウンドから姿を消すことになる。それから6年が経過しようとしていた。現役続行のためにもがき続けてきた斉藤だったがついに復帰することは叶わなかった。

ソフトバンクのファンの方はこの斉藤にどんな思い入れがあるのだろうか?ヤクルトファンが伊藤智や岡林、石井弘寿に抱く思いに近いものがあるのだろうか?他球団のファンであってももう一度雄姿が見てみたいピッチャーだった。また時間があるときにユーチューブなどで全盛期の投球を振り返って見てみたいと思う。
長いリハビリ生活本当にお疲れ様でした。

P.S 初めて斉藤和己の投球をしっかり見たのは、テレビでやっていた巨人とのオープン戦だったと記憶している。まだ1軍で活躍する前だったと思うので、01年か02年くらいのことだったと思うのだが、素人目に見ても明らかに他の投手とは違ったボールを投げていたので、そこから注目するようになったことを覚えている。長身から投げ込まれる角度のあるストレートと鋭い変化球はプロの世界でも最高級のものだった。

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