W山哲の活躍で小川16勝目!新人王当確!

ヤクルト4-2DeNA

この試合の注目は、①小川の16勝目なるか?②バレンティンとブランコの打点王争い!③宮本の活躍。この3点である。ヤクルトファンにとっては楽しめたゲームになったのではないだろうか?特に小川の16勝目はハーラーダービー単独トップに立つものであり、非常に大きな1勝となった。この小川の16勝目に大きく貢献したのが、山田哲人と山本哲哉の「W山哲」だった。

小川は、DeNAのエース三浦を相手にしても臆することのないピッチングを披露する。3回まではパーフェクトピッチングを見せ、チームに流れを引き込むと、4回、5回はランナーを許しながらも無失点で凌いで見せる。ここら辺が小川の凄さである。
しかし6回に1アウトから荒波に不運な内野安打を許すと、梶谷にヒットで繋がれてしまう。直後に梶谷に盗塁を決められ1アウト2,3塁のピンチを招くとブランコに2点タイムリーヒットを浴びてしまう。小川にこれ以上のものを望んでもいけないのだが、バレンティンと打点王を争うブランコに打たれての2失点は少し残念だった。それでもその後のピンチは、多村を併殺打に打ち取り何とかリードを守ってリリーフ陣に後を託す形となった。
今日の小川は、6回で94球を投げて被安打5与四死球2の2失点と言う数字が残った。やはり徐々に研究され始めているし、1つのアウトを取るのに球数を投げさせられる場面が目立っていると感じる。それでもゲームを作ってしまう小川の投球はすでに新人の域を超えている。というよりもエースの投球である。館山離脱の穴を見事に埋めたシーズンだった。これで最多勝と新人王のWタイトルが現実味を帯びてきた。ここまで来たら狙ってもらいたい。

その小川、今シーズン途中からは完全にエースとしての扱いを受けており、勝っても負けても自分が責任を負うということが多かったように感じるのだが、今日は7回からリリーフ陣に託す形となった。多少の継投ミスもあったが、山本哲哉が見事な投球を見せ、小川に白星をプレゼントした。
7回は、バーネットが圧巻の投球で三者連続三振に仕留めると8回は頭から山本哲投入かと思ったのだが、小川監督は石橋を叩いて渡る慎重な采配で久古を投入する。しかしこの継投が裏目に出る。DeNAの打順は、1番石川2番荒波3番梶谷と左バッターが続く場面ではあったのだが、7回バーネット8回山本哲9回石山という形が出来上がりつつあっただけにどうだったのだろうか?小川監督を始めとする首脳陣の意図は伝わる継投ではあったのだが、久古が期待に応えられなかった。
先頭の石川にヒットを許すと、続く荒波の所でDeNAベンチは代打に後藤を送って勝負に出る。ヤクルトベンチは動かず、久古がそのまま後藤と勝負するのだが、後藤にもヒットを許してしまい0アウト1,3塁とピンチを広げてしまう。ヤクルトベンチはここで久古を諦め、山本哲を投入する。結果的には最悪の展開になってしまった。久古を投入した意図は、左バッターを抑えることだったはずだ。しかし石川にヒットを浴びてしまい、DeNAベンチは続く荒波の所で右の代打後藤を使ってきた。しかしヤクルトベンチは久古を続投させた。これは、その後のバッター梶谷を考えての続投だったはずだ。というよりもこの回久古に最も期待していたのは、この梶谷殺しの仕事だったはずだ。しかし結局その梶谷の前にピンチを招いてマウンドを降りるという形になってしまった。ここで小川の白星が消えることを覚悟したヤクルトファンも多かったのではないだろうか?
しかしこの絶体絶命のピンチを救ってくれたのが、山本哲だった。今DeNAで一番怖いバッター梶谷を威力のあるストレートとフォークで三振に仕留めると、ブランコ、中村をフライアウトに打ち取り、この回を無失点で凌いで見せた。120点を付けられる好投である。2年続けて50試合以上投げ続けてきた経験が活きた格好となった。
9回は石山がきっちり締めて9セーブ目をあげた。ドラ1石山、ドラ2小川の活躍ぶりは今シーズンのヤクルトの数少ない希望の光である。

投手陣のヒーローが山本哲哉なら打者のヒーローはもう1人の「山哲」山田哲人だった。1番セカンドで出場すると4打数4安打1打点1盗塁と素晴らしい活躍を見せてくれた。このうちに3本の安打は三浦から放ったものでそれだけでも評価できるのではないだろうか?今日も拙攻の連続でイライラが募る攻撃だったが、4回出塁し、3回ホームまで返ってきた山田は1番バッターの役割をきっちり果たしてくれた。夏場に明らかにへばっている時期もあったが、ここに来て調子が上がってきている。後数試合だが、最後までしっかり経験を積んでほしい。

そして注目のバレンティンはタイムリー内野安打と犠牲フライで2打点を上げた。ブランコも2打点を上げたためブランコとの差を縮めることができなかったが、それでも今日の2打点は会心のあたりではなかったため運が良かった。三冠王に向けてまだまだチャンスは残った格好となった。

また宮本は今日も6回から途中出場し、宮本らしいライト前ヒットを1本放った。インコースの難しいボールだったと思うのだが、見事なバットコントロールでライト前に落とした。詰まりながらもライト前へ運ぶ技術は名人芸である。後わずかのゲームとなってしまったが、最後までファンを楽しませてほしい。

「今日のバレンティン」
3打数2安打2打点
ブランコが2打点上げたため差は縮まらなかったが、今日はバレンティンにとってラッキーな2打点だったと思う。それでも7回の犠牲フライは、苦手の加賀相手に強引に引っ張りレフトまで運んでみせた。バレンティンのパワーを感じる打席となったし、ゲーム展開的にも非常に大きな犠牲フライとなった。最後まで三冠王を諦めないでほしい。

P.S 小川監督の続投が発表されましたね。個人的には、後1年は小川監督に任せるべきだと考えていたので嬉しく感じています。但し、今シーズンと同じような攻撃をしていては、チームは勝てないと感じています。山田、上田という魅力的な1,2番を利用して攻撃的な野球を展開してもらいたい。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村







コメント

  1. 久保田 より:

    久古を挟んだとき、イヤな予感がしました。おっしゃっるとおり、最初から山本で行くべきです。またその前に、小川にブランコと勝負の指示は誰が出したのでしょうか?盗塁された瞬間、私はブランコは敬遠で満塁策がセオリーだと思いました。このタイミングでブランコに打点がつくかもしれないような指示を出した首脳陣には呆れましたね…。バレンティンのためにも小川のためにも、あそこは絶対に満塁策でしょう。…ところで、ショートが確定しない燕ですけれども、西武に出された鬼崎は今や西武のレギュラーです。川嶋、押本の代わりに放出した藤井は横浜で頑張りました。損なトレードは、もう二度とやってほしくないです。そして球団には、涌井を取りに行くような姿勢だけでも見せてほしいです。

  2. FIYS より:

    > 久保田さんへ

    久古を挟む意図は分かるのですが、結果が出ませんでしたね。山本哲をもう少し信頼しても良かったですね。

    ブランコには2試合で7打点を献上してしまいましたね。勝負すること自体は良いことだと思うのですが、いくらなんでもやられすぎですね。

    川島、押本を獲得したトレードは私は成功トレードだと思っていますよ!また鬼崎も西武に行って正解だったのではないでしょうか?堅実な守備と意外性のある打撃が印象的な選手ですね。

    オフのストーブリーグは楽しみですね。

タイトルとURLをコピーしました