山田爆発！マエケンからグランドスラム！

ヤクルト５－４広島

最多勝を狙う前田健太を初回に打ち崩し、その後はヒヤヒヤの展開になりながらも何とか逃げ切った。これでルーキー小川の単独最多勝が確定した。

今日はとにかく山田である。７番セカンドで起用されたのだが、初回から見せ場がやってくる。立ち上がりいつもの安定感のない前田健から上田、三輪の連打でチャンスを作り、４番に入ったユウイチのタイムリーで先制点を奪うと、なおも２アウト満塁で山田に打席が回る。
前田健は満塁にも関わらず落ち着いており、完全に山田を見下ろして投げていたように思うのだが、初球の甘く入ったスライダーを山田が強振すると打球はレフトスタンド最前列に飛び込むグランドスラムとなり、この回ヤクルトが一気に５点を奪うことに成功した。
この山田のホームランには驚いた。今までの山田にはあまりなかったボールを上手く運ぶバッティングが出来ていたように感じた。これで最終盤になってから３本塁打ということでようやく長打力があるところも見せてくれている。このブログでも何度か書いてきたのだが、この山田にはこじんまりした選手になってほしくない。巨人の坂本タイプの選手を目指すのであれば、ホームランは捨てないで欲しいものだ。今シーズンに関しては、まずは１軍の投手のボールをきっちり見極められるようコンパクトなスイングを徹底していたと思うのだが、ボールが見極められるようになってきてからホームランも出始めた。これは来季が非常に楽しみになる。今日、その後の打席でも前田健から２本のヒットを放ち、最終打席では横山から四球を選ぶと盗塁も決めてみせた。３打数３安打４打点１盗塁と大暴れをしてくれた。
来シーズンはそのポテンシャルの高さをフルに見せつけるようなシーズンにしてほしい。昨日は宮本選手の記事を書いたのだが、それこそ池山コーチのような華のある遊撃手になってくれればそれはそれで面白い。これからどんな成長を遂げていってくれるのだろうか？

投手陣では、村中が久々の５勝目を上げた。約５か月ぶりの白星ということだが、逆にシーズン序盤によく４勝もしていたなという印象である。今日は、６回０/３で９９球を投げ被安打８与四死球３の４失点という成績が残ってしまった。初回に味方打線が５点の援護をプレゼントしてくれた中での投球だったが、最後まで村中らしさを見ることは出来なかった。５回までは広島打線を無得点に封じていたが、決して調子が良い感じでもなく言い方は悪いが「たまたま抑えられた。」と見た方が良さそうな投球だった。おそらく初回の援護点がなければもう少し早くに失点していたのではないだろうか？
案の定６回にエルドレッド、下水流のタイムリーで２点を返されると、続く７回も先頭の小窪をヒットで出塁させてしまうと続く丸に右中間を破られるタイムリー３ベースを浴びてしまい、ここで降板となってしまった。本来今シーズンはエースの活躍を期待されていたこともあり、ベンチは７回も続投という判断をしたと思うのだが、結局その期待に応えることが出来なかった。
この村中、正直課題だらけのシーズンとなってしまったため来シーズンもそんなに期待できないのだが、まずは以前のように空振りが取れるストレートを投げられるようになってもらいたい。それだけでピッチングの幅は大きく広がると思う。逆にそのストレートが復活しなければ技巧派へのモデルチェンジを図っていかなければならないシーズンになるかもしれない。決して投球術に優れた投手ではないため、苦しいシーズンが続いてしまうのかもしれない。ストレートの復活を切に願う。

それでも投手陣に光が見えたと感じたのは、村中の後を受けたバーネット、山本哲、石山がしっかり仕事をしてくれたからだ。シーズン序盤にバーネットの怪我と不調でだいぶ苦しんだリリーフ陣だが、ようやく終盤になって３人の形が出来上がった。バーネットは成績的に来シーズンの契約があるか分からないが、ボールの質はチームでも№１を争えるような投手だと思うので、セットアッパーとして残してもらいたい。また山本哲、石山は今シーズンクローザーも務め、良い経験を積んだと思う。山本哲は来シーズンはリリーフ陣のリーダーとなってもらいたいし、石山は私の予想以上にストレートの威力が最後まで落ちなかった。石山に関しては、先発転向の可能性もあるようだが、これだけストレートで押してクローザーが務まったというのは大きな魅力である。クローザーに固定してみても面白い素材なのかもしれない。

残りは８日の東京ドームでの巨人戦ですね。おそらく小川が投げると思うのですが、最後まで勝利を目指して戦ってもらいたいですね。


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