八木の起用法と小川采配

オープン戦　ヤクルト３－４オリックス

昨日、今日と公式戦だったら後味の悪い連敗だったが、これはオープン戦である。あまり気にしないでおこう。それでも勝ち星なしの状況はどうしても心配になってしまうのだが…心配ついでに今日は①八木の起用法②攻撃面における小川采配という個人的に心配している２つの要素について書いてみたい。

まずは八木のリリーフ転向についてである。本当にリリーフで行くのだろうか？私の意見としてははっきり「反対」である。昨シーズンの経験をしっかり先発として活かしてもらいたいというのが私の意見である。以前に似たことを日高についても書いているのだが、先発としてこれからのチームを担っていけるだけの力を持っている選手を左のリリーフが不足しているからという理由で数合わせ的にリリーフに回すというのがどうしても納得できないのである。
もちろん首脳陣が適性を見てリリーフに配置転換したという部分もあるとは思うのだが、プロ入りしてから左肩の故障に苦しみ５年目となった昨シーズンようやく飛び出した投手である。身体の不安はどうしても付きまとってしまうのではないだろうか？現代野球に置いてリリーフ投手の負担は非常に大きいものとなっている。→（現代野球における７，８，９回の重要性）も読んでみて下さい。
もし八木にリリーフとしての適性があったとしても本人の将来のことを考えるとプラスになるのだろうか？目先の勝ちを目指していかなければならない気持ちは分かるし、リリーフ陣に使えるサウスポーがいればそれだけで大きいのも分かるのだが…そこに八木を配置転換してまで持っていく意味はあるのだろうか？素晴らしい左打者が多い現在の日本野球界を考えるとサウスポーの存在というのは非常に大きいのだが、日高のような無茶苦茶な起用法だけは止めてもらいたい。きっちりとした役割がある中で根拠のある起用をお願いしたいものだ。
こういう配置転換をしてまで中継ぎサウスポーが欲しいのなら、オフにもう少し積極的に補強に動いても良かったのではないだろうか？
書き忘れてしまったが、八木のボール自体は威力があり短いイニングでも実力を発揮してくれる可能性はあると感じている。しかしランナーが出た後の投球やチームがリードを奪った後の投球（精神面）に課題があるだけに結構苦しむのではないか？というのが私の見立てである。
今日は１回を投げ三者凡退の投球を見せてくれている。

次に攻撃面における小川采配についてである。「２０１４年シーズンのポイント」でも挙げているのだが、現在のヤクルトのメンバーを考えると積極的に点を獲りに行く攻撃的な野球にシフトチェンジしていく時期に差し掛かっていると感じている。しかしオープン戦を見ている限りでは打線が思うように機能していないように感じる。もしかすると小川監督は積極的に仕掛ける采配が苦手なのかもしれない。バントなどで確実にランナーを進めて１点を獲る野球というのが小川監督の得意としているところなのだろう。
しかし今シーズンに関しては、ヤクルトがここ２０年間くらいに渡って引き継いできた「上手い野球（いわゆる試合巧者）」と言われてきたような野球が出来るメンバーではなくなってしまった。ということはやはり個々人の力を最大限に発揮して積極的に仕掛ける野球をするしかないと思うのだが…結果は出なかったが高田監督が１年目に掲げたような機動力を積極的に使った野球を見てみたい。１人１人を見ていくと非常に魅力的な選手が揃っていると感じる。しかしそれが「線」にならないのが最近のヤクルトである。今日の試合も結局はバレンティン、ミレッジの一発頼みの部分が大きい。（８回の攻撃は山田、上田の１，２番でチャンスを作りバレンティンが返すという理想的な攻撃だったが…）開幕までにもう少し時間があるのでそれまでに少しでも今シーズンの攻撃パターンというものを作り上げていってもらいたい。ホームラン新記録を達成する打者がいても最下位に沈んでしまった昨シーズンの反省を活かしてもらいたい。

今日はネガティブな記事になってしまったが、個人的にかなり気になっている部分だったので書かせてもらった。


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