新クリーンアップ誕生も打ち負ける。

ヤクルト６－９ソフトバンク

３番山田、４番川端、５番雄平の新クリーンアップは、山田が猛打賞、川端がタイムリーを含む２安打、雄平がホームランとタイムリー２ベースの２安打と結果を残したのだが、先発の古野が強力ソフトバンク打線に掴まってしまい、結果的には打ち負けてしまった。

先発の古野の調子はあまり良くなかったと思うのだが、それでもタイプ的には調子が悪くてもそれなりに試合を作ってもらわなければならない投手である。しかし今日は超肉食系打線とでも呼びたくなるソフトバンク強力打線の貪欲な攻撃に飲み込まれてしまった。結局２回０/３を被安打９与四死球１の６失点という数字が残ってしまった。古野の投球内容を振り返ろうと思ったのだが、それよりも今日はソフトバンクの打線の素晴らしさに触れた方が良いのかもしれない。前回のアウェーでのソフトバンク戦の時には内川不在によって打線の繋がりを欠いたようにも感じていたのだが、やはり個々のタレント力は素晴らしい。そして秋山監督の采配の下足技も積極的に絡めてくる攻撃スタイルは非常に魅力的である。正直言うとヤクルトにもこういった積極的な攻撃を求めたいのだが…バレンティン、畠山、ミレッジが離脱している中では難しいのだが、もっと盗塁、エンドランは積極的に使ってほしい。
ソフトバンク打線にも脆さはあると思うし、手の付けようがないという訳ではないと思うのだが、若手も多くまだまだ破壊力が高まってきそうなところも魅力的である。長谷川や内川の後を継げそうな中村や守備だけでなく打撃でも力を付けてきている今宮、豪快なスイングで飛距離を出す柳田、ホームランも打てて足もある松田、俊足で曲者の本多、柔らかいバッティング技術に特徴のあるイ・デホとタレントには事欠かない。
交流戦前はヤクルト打線が１２球団トップの打線か？などと言われていたが、今は完全にソフトバンクにその座さえも明け渡してしまった印象だ。３回の７連打での７得点はソフトバンク打線の恐ろしさを感じるのに十分な破壊力のある攻撃だった。

一方のヤクルト打線は冒頭にも書いた通り、新クリーンアップを形成するなどオーダーをいじってきた。

１番　レフト　　　　　荒木
２番　センター　　　上田
３番　セカンド　　　山田
４番　サード　　　　川端
５番　ライト　　　　　雄平
６番　ショート　　　　森岡
７番　DH　　　　　　岩村
８番　キャッチャー　中村
９番　ファースト　　武内

という先発オーダーを組んできた。よくこのオーダーに踏み切ったと思う。特に山田は１番に座って機能していたため本来は動かしたくなかったはずだ。それでもチーム事情を考えれば３番に座ってくれたらありがたいことに変わりはない。そしてその起用に猛打賞で応えた山田には拍手を送りたい。山田がスター選手に成長して行く姿をしっかりと見守りたいと思う。
また川端も４番は似合わないもののしっかりタイムリーヒットで応え、雄平は２試合連続ホームランを放って、改めて５番打者の適性を見せつけてくれた。バレンティン、畠山が戻ってくるまではこの３～５番は固定しても良いのかもしれない。
また１番荒木という起用法も私は嫌いではない。しかし武内をファーストで起用して荒木をレフトで起用するというのはどうなのだろうか？今日は荒木のまずい守備が失点につながってしまった。個人的にはファーストで荒木を起用し、外野は飯原か比屋根の起用を考えても良いと思うのだが…首脳陣は武内のバッティングを買っているのだろうか？

それでも３～５番が固定されればこのメンバーでもそれなりに面白いオーダーを組めそうな気がしてきた。今日は荒木、上田の１，２番だったが、比屋根、上田でも良いし、飯原、上田でも良いと感じている。とにかく足を使える選手を起用するのなら積極的に仕掛けていくべきだ。比屋根、上田、山田辺りはもっと貪欲に次の塁を狙って欲しいし、小川監督にも積極的に仕掛けることに興味を持ってもらいたい。バレンティン、畠山がいないからこそ出来る野球もあるはずである。

P．S　ソフトバンクの五十嵐は最近見ていなかったのですが、ナックルカーブのキレが中々良いようですね。またコントロールも以前に比べてまとまっているようですね。モデルチェンジをして良い方向に進んでいるようですね。ヤクルトに入団し、２，３年目に１軍での登板をし始めた頃にはとにかく１５０キロを超えるストレートを思い切り投げ込み、時々精度が全くないフォークボールを投げることがある程度の投手（たまにカーブも投げてたかな。）だったのだが、メジャー挑戦を経て選手として成長してきた印象がある。ほぼストレート一本槍でプロの打者に勝負を挑んでいた五十嵐も魅力に溢れていたが、もしかすると短命で終わってしまうかな？という印象も持っていた。ところがどっこいモデルチェンジをしながら息の長い活躍ぶりを見せてくれている。ヤクルトファンとしても嬉しい限りである。


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