ヤクルト5-3オリックス
808日ぶりに奥川が1軍のマウンドに帰ってきた。舞台は、2021年の日本シリーズでオリックスのエース山本由伸との投げ合いを演じた京セラドーム大阪である。怪我での離脱前に奥川が最後に輝いた場所での復帰登板となった。
まずはここ記事をいくつか読んで頂きたい。
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最後の輝きとなった2021年の日本シリーズ第1戦、開幕直後の登板でアクシデントに見舞われた2022年、その後の長きに渡る怪我との戦い。皆さんも様々な思いで奥川を見守っていたのではないだろうか?私も期待し過ぎないようにしながらも、その才能がいつか戻ってくることを願ってきた。何度も何度も復帰プランが崩れながらようやく、今日2024年の6月14日に1軍のマウンドに帰ってきた。
808日前に比べて身体は大きくなり、幼かった表情も多少大人びてきただろうか?2軍での登板内容を見れば分かるように、2021年の奥川と比較できるようなレベルにはまだ戻っていないことは明らかだった。それでも今ある武器の中でどうやって相手打線を抑え込んでいくか考え、自分の投球をコントロールしていく奥川らしさは、見せてくれたのではないだろうか?私の中では、今の奥川にとっての「最高」に近いパフォーマンスを発揮してくれたと思っている。
ストレートの球速は初回から150キロに達し、コンスタントに140キロ台後半を記録したのだが、打者の反応を見ると、やはり以前のキレにまで戻ってはいなかったのではないだろうか?それでも1人の打者、極端に言えば1球ずつ、最善の選択肢を選びながら相手打者と対峙している姿が見て取れた。味方打線が初回から援護点を取ってくれたこともあり、そのリードも頭に入れながら、奥川なりに組み立てたのではないだろうか?以前に比べてカウント球としてカーブの割合も増やしているように感じた。緩急も使いながら打者のタイミングを外す姿が印象に残った。今持っている武器の中で最善の策を見つけ出す術は、NPB全体の投手を見渡しても屈指のモノを持っていると感じる。今日の奥川は、5回までで7安打を浴びてしまったのだが、失点は杉本に打たれたソロホームランによる1点のみである。5回で79球を投げ、被安打7(被本塁打1)、無四球の1失点という数字は、数字自体には物足りなさを感じるかもしれないが、奥川の数字としてみれば、投球の根拠を感じるような数字だと感じる。大怪我をしないように打たれながらもアウトを重ねていく姿は、投手としてのセンスの高さを感じさせてくれる。2021年のようなボールが投げ込めれば、もう少し楽にアウトを重ねられると思うのだが、今の奥川には、そこまでのボールは投げ込めていない。それでもその中で勝負出来るのが奥川の凄さである。808日ぶりにそんな奥川の凄さを体感させてもらった。明日以降の身体の状況や次回登板時の内容などまだまだチェックしていかなければならないことは多いのだが、それでも今日無事に5イニングを投げ切れることが出来たことは、奥川にとって大きな前進である。「おかえりなさい!」という言葉と「おめでとうございます!」という声を掛けたいと思う。
そんな特別なゲームでもう一人凄みを感じさせてくれたのが、クローザーの田口である。奥川が降板して以降、石山が2失点してしまい、木澤の1アウト満塁のピンチを招いてしまうなど、危うく奥川の勝ちが消えかけた場面もあったのだが、2点差の9回のマウンドを任された田口は、安達、太田、西川の3人を全く寄せ付けず、三者凡退で試合を締め括ってみせた。徐々に状態が上がってきているとは言え、奥川の890日ぶりの勝ち星がかかる普段以上に特別な雰囲気に包まれた9回裏のマウンドで、いつも通り淡々と仕事をこなしてしまうのは、田口のメンタルの強さならではなのではないだろうか?田口の凄さを改めて感じることが出来るゲームとなった。
打線は、奥川に勝ち星を付けるべく、序盤から援護点をプレゼントしてくれた。初回は相手のミスからチャンスを作ると村上にタイムリーが飛び出し、先制点を奪う。3回には武岡、丸山和がヒットでチャンスメイクをすると長岡のセカンドのゴロの間に1点、その後のチャンスでサンタナにライトフェンス直撃の2点タイムリー2ベースが飛び出してリードを広げてみせた。それにしても今シーズンのサンタナは強いスイングでしっかりボールにコンタクト出来ている。そんなデータはあるかどうか分からないが、フェンス直撃のヒットが非常に多いように感じる。この状態を出来るだけ維持してもらいたい。その後一時は1点差まで追い上げられてしまったのだが、9回にはオスナにソロホームランが飛び出し、9回のマウンドに田口が上がりやすいシチュエーションを作ってみせた。奥川に白星を付けさせたいという思いが良い方向に転んだゲームになったのではないだろうか?
奥川復帰という特別なゲームでしっかり奥川に白星が付いたことは、今後に繋がりそうである。
P.S 奥川の号泣ヒーローインタビューは少し驚いてしまいました。まだ23歳の若者なのですが、ここ2年以上苦しんでいましたからね。様々な感情が駆け巡ったのでしょうね。私自身もインタビューを見てグッと来てしまいました。
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コメント
奥川本人とファンが待ちに待った復帰戦、かつての状態には及ばなくとも無四球でまとめたあたりは流石の制球力だなと。まあ勝ち投手になりやすい投球なんでしょうね。次の注目点はどれくらいの間隔で次回登板なのかですね。今シーズンは中10日以上空けても理解できるので、焦らないで欲しいです。復帰して即勝ったので焦りなんてありませんかね。
超匿名さんへ
自分の身体をコントロールする技術は、相当高いものを持っているのでしょうね。投手としての才能の高さを感じさせてくれますよね。