ドラ1杉浦デビュー！

ヤクルト０－２DeNA

昨日の久保に続いて今日は山口に完封されてしまい、2試合連続の完封負けとなってしまった。試合展開的な事を言えば7回の0アウト1，3塁で1点も獲れなかったことが痛かったのだが、昨日の久保と言い今日の山口と言い素晴らしい投球だったと思う。これだけの投球をされてしまうと簡単には点は取れないだろう。

さて今日はデビュー戦となった杉浦のピッチングから振り返っていきたい。とは言ってもほとんど映像は見ていないので一球速報を追った感想となってしまうのだが…
シーズン前に右ひじ内側側副靭帯断裂で大幅に出遅れてしまったこともあり、今シーズンの杉浦には正直全く期待していなかったし、今日もどちらかというと体験登板的な意味合いが強いのかな？と思っていたのだが、投球を見て驚いた。特にストレートの威力がこれほどまでとは思っても見なかった。これだけのストレートがあればスライダー、フォークを中心とした変化球も活きてくる。
初回先頭打者の梶谷にいきなりホームランを浴びるという派手なデビューとなったが、6回を被安打４（被本塁打１）無四球9奪三振の2失点という数字は強力DeNA打線を相手にしたことを考えれば上々の成績だろう。
こうなってくるとやはり心配になるのは右肘の状態である。スリークォーター気味のフォームから右肘を非常に柔らかく使って投げ込むのだが、その鞭のようにしなった右腕が故障と隣り合わせの「諸刃の剣」のように感じてしまう。今日1試合見ただけでエース級の投手になれるだけのポテンシャルを持っていることは確認できた。今後の課題はおそらくフィジカルとコンディショニングということになるのではないだろうか？想像以上のピッチングを見ることが出来て興奮している。ドラフトで獲得した時にもいわゆる「超即戦力」と言った感じの完成度までは持ち合わせてはいないと思っていたのだが、今日のピッチングは非常に完成度の高いものだった。今シーズンの残りの登板もかなり期待できると見て良いのではないだろうか？

打線については2試合連続の完封負けということで攻め手の少なさを露呈してしまったかな？という印象はあるのだが、昨日の久保、今日の山口共に素晴らしいピッチングだったと思う。とにかく打って崩すしかないヤクルト打線なのだが、これだけの投球を見せつけられてしまうと少し厳しい。
山口に関しては、元々持っているボールの質は一級品の投手だったと思う。しかし成績が付いてこなかった印象がある。他チームの事なのでよく分からないが、メンタル面で課題があったということなのだろうか？今シーズン途中から先発に転向すると見事な投球を見せてくれている。140キロ台中盤から後半の力強いストレートにスライダー、フォーク、時折投げるカーブでタイミングをずらされては簡単には攻略できない。内外角に投げ分けるコントロールも安定しており、ほとんど隙のない投球だった。
7回に川端、バレンティンの連打で0アウト1，3塁のビッグチャンスを作ったのだが、雄平キャッチャーフライ、畠山ダブルプレーで打ち取られてしまい、このチャンスを活かせなかった。ここで打てなければ今日はどうすることもできなかっただろう。2日続けて相手の先発投手を称賛する記事を書くのもどうかと思ったのだが、それくらい今日の山口も良い投球をしていたと思う。しかしあえて苦言を呈するならば、現在首位の巨人ならば好調の久保や山口を相手にしたとしても簡単に完封負けするようには思えない野球の上手さがある。今のヤクルトに足りないのはこういった打てなくても点を獲るような上手い野球なのではないだろうか？（まあこの部分に関しては長い年月をかけて作り上げていく必要がありますが…）


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