ヤクルトは1日、岩村明憲内野手、真田裕貴投手と来季の契約を結ばないと発表した。阿部健太投手、押本健彦投手、山本斉投手、新田玄気捕手、野口祥順内野手、又野知弥内野手、育成の中根佑二投手と佐藤貴規外野手も戦力外通告を受けた。
岩村、真田、押本、又野は現役続行を希望している。(毎日新聞引用)
今年も寂しい季節となってしまった。今日育成枠の2人を含む10選手の戦力外通告が発表された。2年連続最下位のチームでこれだけの選手が戦力外になることは仕方ないことなのだが、個人的には今年の戦力外選手は意外に少ないのでは?と予想していたため、少し意外な人数となった印象がある。
・岩村 明憲内野手
・走攻守揃ったヤクルトの元スター選手ではあるのだが、やはりメジャー時代の膝の怪我が本人の野球人生を大きく狂わせてしまったのかもしれない。メジャーに渡ってからは、中距離ヒッターとしてタンパベイ・デビルレイズ、レイズではチームに欠かせない存在となり、リーグチャンピオンにも輝いている。やはり日本を代表する超一流の内野手であったことに違いはないだろう。しかしその後、膝を怪我してからはかつての輝きを取り戻せないままでいる。
日本球界に復帰してからも結果を残せず、楽天を自由契約になった末に古巣のヤクルトに復帰したのだが、2年間で思うような結果は残せなかった。本人は現役続行希望ということだが、この戦力外通告は仕方ないものだったと思う。もう以前のような俊敏な動きを期待することは出来ないが、腹を括ってバット一本で生きていくのなら(代打の切り札的存在として)獲得したがるチームもあるのではないだろうか?
過去記事→「藤田を獲得。岩村も獲得へ。」
・真田 裕貴投手
・今シーズンからヤクルトの一員となった真田だったのだが、1軍の戦力とは成り得なかった。正直スカウティングのミスと言ってもいいのではないだろうか?補強した投手を1年でクビにするということは本来であればあってはならないと思う。獲得したこと自体を失敗と認めているようなものである。
過去記事→「真田裕貴獲得へ」
・阿部 健太投手
・高校時代から好きな投手だったため、トライアウトで獲得した時は喜んだし、移籍してきてからの3年間1軍での登板機会にも恵まれたのだが、今シーズンは、打ち込まれる場面が目立ってしまった。良く言えばまとまった好投手なのだが、これといった武器がなく、1軍レベルでは通用しなかった。もう一歩が足りない投手という印象が残った。
過去記事→「戦力外の選手を獲得」
・押本 健彦投手
・この押本の戦力外には驚いた。08年にヤクルトに移籍してきてからチームに欠かせないリリーフ投手として毎年50試合以上登板し、コンスタントに結果を残してきたのだが、昨シーズンからは怪我もあり、不調が続いていた。今シーズンの開幕直後のゲームをテレビ観戦し、押本の直球は全盛期に戻ってきていると感じたのだが、結果を残すことは出来なかった。それにしてもリリーフ投手の運命は非常に残酷である。つい2年前まで毎試合のように登板していた投手でも使えなくなったらあっという間に戦力外である。個人的にはまだやれると思うので、是非他球団で頑張ってもらいたい。チーム状況によっては獲得して損のない選手だと思う。
・山本 斉投手
・山本斉も怪我で苦しんだ投手である。おそらく右肘の怪我の具合が思いのほか良くないのだろう。一度は先発ローテーションの座を手にしかけただけに残念な思いが強い。右の本格派として、同期の由規とともに期待していたのだが…怪我に泣かされてしまった。
・新田 玄気捕手
・昨シーズンは数少ない打席で結果を残してきらりと光って見せたのだが、捕手の層の厚いヤクルトでは出番が限られてしまった。今シーズンは1軍のゲームに出場することも出来なかった。あまり勝手なことは書けないのだが、捕手という厳しいポジションで良く頑張ってくれたのではないだろうか?今後の人生に活かしてもらいたい。
・野口 祥順内野手
・野口に関しては、ここ数年危ないな。という思いが毎年のようにあったのだが、ついに戦力外となってしまった。元ドラ1の大型内野手なのだが、怪我もあって自分のポジションを確立できなかった。自分と向き合い試行錯誤を続けた15年間だったと思うのだが、ヤクルトでは開花することが出来なかった。今シーズンはここ数年の中では結果を残したシーズンだったと思うのだが、年齢的にもこれ以上契約更新という訳にはいかなかったのかもしれない。
・又野 知弥内野手
・戦力外にするには早いような気がする。北照でチームメイトだった西田が1軍で結果を残し始める中で明暗が分かれてしまった。それにしても高校時代は甲子園にも出場し、投打に活躍した選手である。この選手を4年で戦力外にするということは育成に失敗したと言っても過言ではないと思う。大学に進んでいれば今年のドラフトにかかる年齢である。非常に残念である。現役続行希望ということで是非いつかヤクルトを見返してほしい。
・中根 佑二投手
・この投手も怪我に苦しんだ。結局プロのマウンドに上がることは出来なかった。苦しいプロ野球人生となってしまった。高い才能の持ち主だっただけに非常に残念である。他の方のブログを見ると再契約前提という記事もありますがどうなるのでしょうか?
過去記事→「仙台育英トリオに光は差し込むのか?」
・佐藤 貴規外野手
・育成選手として4年間プレーし、2軍ではバッティングセンスの高さを見せつけ、支配下登録まで後一歩まで迫ったのだが、育成契約のまま戦力外となってしまった。本人に現役続行希望があるのならもう少し頑張ってもらいたい。
過去記事→「佐藤貴規勝負の時」
これだけの選手が戦力外になるとは思わなかった。他球団からしたら気になる選手が数人いるのではないだろうか?近年ヤクルトのスカウティングが上手く回っていないことを感じさせる今回の戦力外選手の発表だった。
これまでヤクルトで戦ってきた選手達には「ありがとうございました。」の言葉を贈りたい。
にほんブログ村
コメント
10人もの戦力外とは大ナタを振るいましたね2年連続最下位ですから、これくらいしないと改革も出来ないとことなんでしょうね。
これだけの選手を解雇したのは浮いた金でFAの投手、日ハムの宮西や中日の山井、野手ではメジャー帰りの川崎か中島をショートで狙っていそうな気がしますね。
あと岩村についてテレビで見ると守備に関してはグラブさばきも上手く速い打球も逃げずに体をぶつけて取りにいくので川端より上手いかなと思います、ただ打撃はアウトコース中心に責められていて当てるだけのバッティングが多く低めの変化球は引っ掛けて内野ゴロが多く、たまに内角を攻められと詰まる内容で以前みたいに外の球をレフトスタンドへ本塁打を打ったり強い打球を打てなくなっていたのが原因かなと思います、年齢的にも良くなるとは思えないので戦力外は仕方なしと思いますね。
最後に由規の弟の貴規ですが球団は最初から支配下登録する意思があったんでしょうかね??巨人の越智がケガが治って復帰したけど戦力外になったように由規も来年1軍で投げられなかったら育成になるような気がします、チームに兄弟で育成選手を保有するわけにはいきませんからね。
> Kさんへ
10人の戦力外は驚きました。まあ2年連続最下位ですから仕方ないですかね。
Kさんの挙げた選手の中で個人的に獲得に向かってもらいたいのはとにかく川崎です。川崎にとってもヤクルトにとってもプラスになると思います。
岩村はストレートに振り遅れる、差し込まれる場面が目立ちましたね。功労者だけに残念ですが、こればっかりは仕方ないですね。
由規は来年投げられなければ確かに育成契約になる可能性はありますね。肩の怪我はやはり厳しいですかね。肩の損傷から復帰して活躍した投手ってどれくらいいますかね?